「龍つなぎの旅」4日目。長野県 戸隠神社。


霊山「戸隠山」にある神社です。
広大な敷地内に「九頭龍社」を含む五つの社があります。祀られているのは「天岩戸伝説」に縁のある神様たちです。天岩戸が天から落ちてきて、戸隠山になったとも伝えられています。


九頭竜龍神社のご祭神は「九頭龍大神」です。
水の神、雨乞いの神、縁結びの神、そして…虫歯の神!?です。梨が好きな神様で、梨を捧げて「一生梨を食べません」と誓うと、虫歯が治るそうです。歯医者がどうしても苦手な方は、一か八かチャレンジしてみてください。

先にも述べましたが、戸隠神社はとにかく広いです。それも面積が広いというよりは、「山間の広範囲に社があり、最奥がメイン」なため、全部しっかり回ると6時間くらいかかります。


今回は正しくお参りしようとして全行程を歩いたのですが、完全に初見殺しの神社でした…
みなさまも参拝の際は十分に時間の余裕を持ってお越しください。


今日も紙垂(しで)はひとつだけ大暴れでした。確かに風は少し吹いていましたが…

明日は「群馬県 八大龍神総宮社」と「新潟県 高龍神社」に行きます。

---以下、道中のすごさをネチネチと語るの巻---


一番手前の「宝光社(ほうこうしゃ)」から最奥の「奥社」までは5,4km、合計徒歩60分程度とのことで始まりました、この荒行(?)。天候は晴れ。
まずは軽く100段以上のちょっと段差高めの階段をひたすら上ります。なかなかの急な階段でした。


そこで宝光社を参り、横手にある「神道(かんみち)」という山道を通り(上った階段を下りて舗装された道路でも進めます。ただし、下りるのは少し怖いかも)、「火之御子社」「中社(ちゅうしゃ)」と巡ります。

途中の滞在時間にもよりますが、移動だけの時間なら20~30分でしょうか。ここまでの道中は、多少の起伏はありますが、森の中の小道を歩いているような感じです。ちょっと散歩をしたかなーと言ったところ。


次に中社から奥社に向かいますが、ここに苦難の道が待ち受けていました。

中社から20分ぐらい歩いたところでしょうか。
坂道もある程度はありましたが、まだまだ歩ける程度の森の小道を抜けた先に、「奥社入り口」という看板と、バス停、飲食店が現れました。駐車場も大きいのがあるので、車で来た方はこちらで停められます。


さあ、戦いの始まりです。
入り口と書いてあるからそんなに遠くはないのだろうと思いましたね?私も思いました!

最初はすぐに鳥居が現れます。
やはりもうすぐなのかと思わされます。


鳥居をくぐり、15分くらい、真っ直ぐな土の道を進みます。この間は細い木と低い笹の茂る同じ景色が続きます。景色が変わらないせいか、なんだか進んでる気がしない。そして足元は雪解け水でびしゃびしゃ。歩きにくし。…着かないな?

そんなこんなで山門が現れます。


山門が現れたならまあまあ終わりに近いのではないかと思ったそこのあなた!(そして私)
まだ続くのでした!

だいぶ歩いて山門に到達したと思っていたのに、そこから更に15分くらい、今度は杉並木を歩きます。高く育った杉木が並ぶ姿は圧巻です。が、また20分くらい景色が同じです。そのため余計に長く感じます。


いくら進んでも鳥居の「と」の字も見えません。道間違えたかな?と思い始める。

そしてしばらくすると、そのまま緩やかな階段が続く道となります。

この辺りで到着してくれたら嬉しかったでょうか?(何語?)

それが10分くらい続くと、次は急で、所々崩れかけていて、ところにより段差30センチの階段が続く、曲がりくねった石と土の階段コースが続きます。段差が酷くい。見たことないレベルです。平地ではないため進みが遅くなり、それが15分くらい続きます。
さすがにもう着くと思ったあなた!

残念なお知らせです。
最大の難所はこの後に待っていました。
ここまでなんだかんだで入り口から4~50分くらい歩いて来ました。なのにここから最終奥義が繰り広げられます。

急斜面に置かれた石は、もはや階段なのかわからないほど乱れており、段差は相変わらず30センチレベル。足元を注視していないと歩けないような階段(のようなもの)が待っています。露踏み石も先端が尖っていたりと、まるで人を歩かせる気がありません。ここまで来ると腿が限界を迎えて、立ち止まって休む人がちらほら見られます。
そして何度見上げてもゴールは視界に入らず。
戻ろうにも、これだけ歩いたのを無駄にして戻れず。
ゴールはなくても進むしかない苦行。
なんでしょう、この絶望感。

ちなみに最初の鳥居から最奥の奥社まで、座るところはございません…。

しかも今日は雪&雪解け水で、路面の状態は危険極まりない。

正直、子供やお年寄りはやめたほうがいいと思います。ほぼ登山です。よくこんな場所に作ったな!と思うほど険しかったです。

それにも関わらず参拝者はかなりいました。祭日で一粒万倍日だからでしょうか。

そしてそれらの苦難を乗り越えた先に、やっとこ目的地の奥社と九頭龍神社があります。まあここも階段街みたいな作りなのですが(笑)
もはや一生分の階段を上った気がします。






とにかく見所はたくさんある神社です。
ただし、道のりは過酷です。
心して行ってください!