私が保健室登校をしていた時の話だ。


いつも通り、3限目の間に保健室に登校すると、担任の先生に「個別授業やらない?」と提案された。


保健室ではなく、面談室へ移動し教室で行っている「羅生門」の授業を受けさせていただいたのを覚えている。


今考えれば、特別サービスでしかない。


多分、どの先生でも出来ることではなかったと思う。なぜ当時は気づけなかったのだろう。


あの時は、クラスへ戻らなければならない気配を少しでも感じると、人一倍警戒心が働いて、私は頑なになってしまっていた。


そのような私に、根気よく付き合って下さった担任の先生には、今でもとても感謝している。