私は高1の間、ほぼ毎日3時間目から4時間目の間だけ、保健室登校をしていた。
その間、1つだけ、とても気にしていたことがあった。
それは、「人目」である。
駅ですれ違う人や街ですれ違う人に「なんでこの時間に学生が歩いているんだ?」と思われているのではないか、と気にしながら過ごしていた。
「あの人、もしかして不登校生?」と思われているんじゃないかと心配だった。実際そうなのだが、当時は自分の状態を客観視出来なかったのだ。
そのため、もし誰かに「こんな時間に何しているの?」と聞かれたら、「早退で」とか「遅刻してて」など、相当の理由があるような返答をする練習を、脳内でいつも行なっていた。
誰も気に留めていなかっただろうが、とても不安だった記憶が、時々甦るのだ。