funta(ふぁんた)のブログ -86ページ目

現地に行きたい・・・

 何が嫌かって・・・自分の知らないところで復旧やら復興やら・・・思った以上に進んでいること。


年齢的にTVゲーム世代ではないので、「今の若いヤツは・・・」と思えるギリギリの発想を持っている。


今の若いヤツは、自分のパンチひとつで人間がスローモーションで吹っ飛ぶと思ってる。

今の若いヤツは、相手が巨大なモンスターであっても武器を駆使してがんばればいつかは倒せると思ってる。

今の若いヤツは、アイテムさえあれば空も飛べると思ってる。

今の若いヤツは、都合のいい時に都合のいい具合に都合のいい相手が出没して、都合のいい情報を都合よく無料で与えてくれると思ってる。


今の若いヤツは・・・仮に作戦に失敗しても、再起動すれば途中からやり直せるとどこかで思ってる。


実際に喧嘩をしたことのない子ども達が、痛さの加減を知らずにゲームみたいに同級生を実際に投げ飛ばしたりして頭部損傷で死なせたって事件も実際にあったよね。コントローラーのボタンばっかり触って、実際に自分が思い切り殴られた経験がないからそんなバカな事件が起こるんだよ。全く。


そんな「若い奴ら」のゲーム感覚をずっと否定しているにも関わらず、今はまるでゲームやTVドラマみたいにありえない速度で復旧する被災地を見るしかない。


陥没した道路が数日で復旧したり、完全に崩壊した鉄道網が驚異のスピードで復旧し、新幹線がつながったり、あれだけ壊滅的な浸水をうけた仙台空港が、1ヶ月やそこらで機能を取り戻したり。


 我々はその最悪の状況と、復旧(復興)した驚くべき結果とをテレビで見て「へー、すごいなぁ」と関心してるだけ。


 日本人はすごいとか、東北人は粘りがあるとか言うけど、じゃ、我々はどーなん?


日本人の技術がすごいからあれだけの速度で復旧したんだと誇りに思うのもいいけど、実際に現地に行って崩壊した家屋の柱1本でも自分で持ち上げた事があるのか?材木の重さを、鉄板の重さを体感したことがあるのか?重機で瓦礫を撤去するのはいいけど、それを集めたり処分したりする場所が必要だってことわかってるのか?

 自衛隊だからテント張って大きな荷物を運んで、瓦礫の中から遺体を発見したり取り除いたりっていうけど、彼らだって普通の人間なんだよ?


 もっと言えば、東電の社員やら協力会社の社員やら、いわゆるホワイトカラーの人間が体育館で雑魚寝して、少ない食事や水分で毎晩がんばってるんだよ?彼らだっていわゆるひ弱な人間の集まりだよ?


 なんか、手の届かない画面の向こうでどんどん復旧が進んでいる姿を見るにつけ、実際に現場で汗をかいてる被災者の皆さんや自衛隊、東電、ボランティアの方々と、その結果だけを受け取ってる我々との間に温度差が生まれてる気がしてならない。


 家族全員で崩壊した自分たちの家ひとつ片付けるのに、どれだけの時間と労力とお金がかかると思う?


 テレビで見てると、「これはひどい、復旧してくれ」って念じて心のボタンを押すだけで、数日後にはちゃんと復旧してる。まるでゲームみたいで本当に嫌だ。直接現地に行って柱のひとつでも、窓ガラスの一つでも撤去したい。横転した自動車のひとつでも起こしてみたい。そうやって現地で復旧のほんの一部を手伝って、「人間ひとりの力って本当にちっぽけなんだ」って実感したときに初めて、この復旧・復興のスピードの凄さ、被災地の方々の努力や想い、自衛隊や東電、そしてボランティアの方々の凄さが初めて実感できるんだと思う。


 本当に被災地に行きたい。何ができるかわからんけど、放射能かなんか知らんけどとにかく同じ空気を吸って、同じ時間を共有したい。じゃなきゃ、この復興のスピードを単純に喜べない。



追伸・・・

ついでにいうと、我々は毎回テレビでその状況を見るだけだけど、現地に赴いてるレポーターやカメラマンが、無造作に現地に行けばいくらでも情報があつまるってのは絶対になくて、少ない情報の中から行くべき場所を現地で柔軟に考えて判断し、大変な想いで現場を歩きまわり、嫌な顔をされながらも取材を続け、その録画(局は今でもテープ)を届け、東京ではその膨大な取材テープを全部チェックし、その中から少ない放送時間内にどうしても伝えなければいけない情報を厳選し、編集し、原稿を作り、我々に届ける。

 本当はもっともっと現場から伝えたい事がたくさんあるだろうに・・・。それを思うと報道の方々の苦労も察するべきですね。

 一枚の写真を見るだけで、その映像を撮るために費やしたカメラマンの苦労を全部理解できる人はきちんと対価を払うんだけど、苦労を知らないゲーム世代の人間が平気でコピーしたり批判したりするんだよね。

 そうだ、人の揚げ足をとってる人間って、実際にその苦労をしたことがないから、その大変さを知らないから結果に対してリスペクトできないんだよね。だからまず「否定」から入るんだよね。


否定する前に、我々がこの情報を得るためにどれだけの人間の苦労があったか、復旧するまでにどれだけの尽力があったか、政府がその判断をするまでにどれだけの議論をしてきたか、それを考えようよ。


 結果を否定するだけなら誰だってできるって。その前にまずは現場に行こうよ。