funta(ふぁんた)のブログ
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私がアメリカの大統領だったら…

先日Facebook側で、日本の国会の討論について「イライラする」と書いたら、いろいろコメントいただきました。ありがとうございました。

その際に「日本の自衛隊がアメリカの戦争に巻き込まれたらどうする?」という内容があり、ふと思い出したのでここに書きます。

 イラク戦争の際に、一部メデイアで「アメリカは正義感ぶってるけど、実はイラクの油田を牛耳るのが目的だ」と叩かれました。

曰く、イラクにはもともと核兵器など無いのをアメリカは知っていながら、それを大義名分としてイラクに侵攻し、イラクの油田をアメリカのモノにするために大量の兵士を送った、というのです。

ばっかじゃないかと思いますw

核兵器があったのかなかったのか、なかったとすればそもそもなぜそういうデマが流れたのかはここでは不明なので語りません。が、アメリカが、イラクの核保有を(半ば)確信して戦いを挑んだとします。私が大統領だったら、あるいは軍の指揮官だったら、相手の足を封じるためにまず考える手段(手法)として、

「敵国のライフラインを断つ」

というのがあります。ライフラインはもちろん水や食料も含みますが、ここでは中東が豊富に持つ油田をも指します。油田を断つ、イコール相手の動きを封じる、と考えるのがセオリーだと思います。

 ここで「油田を壊す」とは言わ無いのがミソです。

油田を破壊するのは簡単です。衛星で場所を確定し、無人偵察機で近づき、ミサイルを打てば確実です。もちろんそれなりに応戦はあるでしょうが、軍を相手に戦うより油田をぶっ潰すのは簡単だと思います。

でも、私が大統領だとしても、この油田は潰しません。なぜなら世界の、地球の貴重な資源であるし、大きなプラント(製油施設)もすでに建設されているだろうし、破壊するのはあまりにリスキーです。だから破壊ではなく、プラントも残したまま強奪、制圧します。

 それを知った一部のアホなジャーナリストが「アメリカは中東の油田を強奪した」と報じます。

相手の軍事力を抑制するのが目的ですから、油田の制圧は「手段」でしかありません。

仮にに本当にアメリカが自国の利益を目的に油田を強奪したとします。戦争が終わってアメリカがこれを取り仕切るとします。何が起こるでしょうか?簡単です。

 まず第一に、ものすごくコストがかかります。アメリカ保有の莫大な油田があっても、それを製油するプラントの運用、ノウハウ、人件費、自国への輸送費などに莫大なコストがかかります。これなら原地の業者から買い付けたほうが安上がりです。経済の基本中の基本です。

 もうひとつ、豪脱された近隣諸国が黙ってません。奪還作戦が毎日のように行われるために、それに対抗する軍も大量に配備しなくてはなりません。今なら中国も便乗して奪還に参戦します。あっという間に第三次世界大戦が勃発します。どれだけのコストとリスクが伴うか、考えただけでもあり得無い選択です。
というか、そんなリスキーな場所に働きに行くアメリカ人がいるとは考えられない。

 それでも油田を「破壊」せず「制圧」するのは、この戦争が終わったあとに、原地のプラント労働者の職をキープした上で、平和利用するためです。破壊してしまったらそれもかないません。戦争中は制圧し、戦争が終わったら戦争ではなく平和利用してもらうために、無傷のまま原地の有力者に渡す必要があるのです。

だから油田は「破壊」ではなく「無傷のまま制圧」なのです。

 こんな簡単な理論もわからず、「アメリカが中東の油田を我が物にしようと企んで、イラク戦を興した」などと批判する評論家と、先日の国会で「自衛隊が海外へ人を殺しに行くなんて許せない」とか、後方支援イコール戦争加担だと訴える議員とほとんど同じ思考レベルに見えます。

赤坂の料亭で酒飲みながら戦地の状況を夢想するくらいなら、いっぺん現地に飛んで見てきなよ。批判するのはそれからでしょうが!

 本当にイライラする。


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