采配
落合博満
采配/落合博満

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セリーグを制して日本シリーズに進出した中日を率いた、落合監督の本。
試合中も喜怒哀楽を表に出さず、記者会見の様子からもクールな監督だとイメージしていた。
ただ選手にはとても温かい愛情を注いでおり、上記のことも勝つために徹底してのことだと感じた。
落合監督の温かさをもっとも感じたのは、選手達自身だろう。
どんな局面でも、采配というものは結果論で語られることが多い。
采配の是非は、それがもたらした結果とともに、歴史が評価してくれるのではないか。
ならばその場面に立ち会ったものは、この瞬間に最善と思える決断をするしかない。
前向きにもがき苦しむ経験は、すぐに結果が結びつかなくても必ず自分の生きる力になっていく。
3割を越えられない選手の傾向を分析すると、3割を目標にしているケースがほとんどである。
一方、3割の壁を突破していく選手は、1度も3割に達していないのに、3割3分あたりを目指している。
道の先にある「勝利」の定義とは、人それぞれなのだ。
「勝利」の正体が何なのか、すべてわかった上で、突き進んでいる人などいないのだ。
だからこそ、大切なのは現時点の自分が「勝ち組」なのな「負け組」なのかと自覚することでなく、
ただひたすら勝利を目指していくこと。そのプロセスが人生というものなのだろう。
気持ちを切り替える場面で本当にしなければならないのは、ミスの原因をしっかり精査し、
次に同じような場面に出くわしたらどうするのか、その答えを弾き出してから次へ進むことである。
苦しい状況に置かれた時に、「気持ちを切り替える」という言葉に逃げるのはたやすい。
だがそこで罵声を浴びようが、批判の矢に打たれようが、
今日の戦いに全力を尽くさなければ、明日も来年もないだろう。