巨匠の純粋なエネルギーを感じた『コッポラの胡蝶の夢』
先日、試写で『コッポラの胡蝶の夢』を観ました。
1997年の『レインメーカー』以来、10年ぶりにコッポラ監督自身が
メガホンを取った本作はこの作品を撮りたいんだ!
という心の奥底からの叫びが聞こえてくるような不思議な引力のある作品でした。
内容的には難しいところもある・・・と仰る方もいるかもしれませんが、
ただ身を任せてスクリーンに映っている世界を見ているだけで
豊穣な映像の世界を享受できると思います。
はっきりとしたストーリーがないとダメな方にはキツイ世界なのかもしれません。
コッポラ監督の場合、『ドラキュラ』や『レインメーカー』などの近作は
多分に興行的なプレッシャーがあったと推察しますが、
この作品はこれまでのプレッシャーから解放されて
自由に作ることができたのでは?と思うほどの清々しいオーラに溢れていて、
御年70近いのに若返ったような感じさえします。
そして、キャスティングが上手いコッポラ監督、今回は言わずもがなの実力派、
ティム・ロスの他にもフレッシュなアレクサンドラ・マリア・ララと素晴らしいキャスティング。
全編出ずっぱりのティム・ロスの演技も堪能できる良作です。
『コッポラの胡蝶の夢』
2008年8月30日(土)、澁谷シアターTSUTAYAにてロードショー
監督・脚本:フランシス・フォード・コッポラ
原作:ミルチャ・デリアーデ 『若さなき若さ』
(『エリアーデ幻想小説全集第3巻』収録/作品社刊)
出演:ティム・ロス、アレクサンドラ・マリア・ララ、ブルーノ・ガンツ