3時15分。祖父が亡くなった。


祖父は戦争を経験している。


関東に住んでいる私が、祖父の住む四国に帰ると、


祖父は戦争の話をいっぱいしてくれた。


祖母が言うには、祖父は戦争の話を誰かに話すことなんてなかったそうだ。



祖父はきっと、歳をとることで消えゆく記憶を私に遺したいと思ったのだろう。


私はすべて話を聞き終わったあと、紙にすべて書き込んだ。



祖父が生きてくれたから私がいる。


そう改めて実感したものだ。



そして、祖父は亡くなった。


8月6日、原爆の日が祖父の葬儀となった。


これから、四国に向かう。