だれにも優しくできない人間だった

視界に膜が張られたようで、私がいる場所は過去でも現実でもなかった


小さな頃からすぐに死ぬんだろうなって感じてた

元気も持てないんだろうなって

少し当たってしまったね

でも…私は自分の先が視えるから冷めきってた


大切な命を授かり、愛を知った

どこにいても何をしてても愛してるって思える

優しさを少しだけ身につけた


愛を知り、自分の体の不自由さに困ったとき…

自分の先がまるで視えなくなった

自分と向き合わないと…大切にしないとって


もちろんひとの気持ちもわからなくなった

ただ私が授かったのは…優しい心だった


授かったのか膜の外へ出られたのかはわからないけど、少しでも周りが生きやすいようにって思いながら日々を生きてる


あの子を想う あなたを想う 自分をおもう

わたしはやっと、人間になれた気がしている

優しさをいっぱい感じていっぱい伝えたい