ADHD/HSPの"生きづらさ"を解消する
ADHDは「好きだった趣味」が突然どうでもよくなる——それは冷めたんじゃなくて脳の切り替えが起きただけ


あんなに夢中だったのに。

毎日やっていたゲームを、
ある日突然やらなくなった。

ずっと集めていたものに、
急に興味がなくなった。

大好きだったアーティストの曲を、
聴く気にならなくなった。

「飽きっぽい」とか
「本当に好きじゃなかったんでしょ」とか
言われるけど、

そうじゃない。

あの時の気持ちは本物だった。

なのに今は、
何も感じない。

その落差が怖いし、
そんな自分が嫌になる。


■なぜ突然スイッチが切れるのか


ADHDの脳は、
興味や情熱を「ドーパミン」で動かしている。

新しいことに出会った時、
脳は大量のドーパミンを放出する。

この時の集中力は異常。
寝食を忘れて没頭できる。

でもドーパミンは「新鮮さ」に反応する。

同じ刺激が続くと、
脳が「もう新しくない」と判断して、
ドーパミンの放出量が急激に落ちる。

すると昨日まで夢中だったものが、
今日はまったく心が動かなくなる。

これは「飽きた」んじゃない。

脳内の化学物質が
切り替わっただけ。

感情の問題じゃなくて、
脳の仕組みの問題。


■「本当に好きなものがない」という絶望


このパターンを何度も繰り返すと、
ある考えに辿り着く。

「自分には本当に好きなものがないんじゃないか」

趣味を聞かれても答えられない。
「最近ハマってること」がない。

正確には、
先月までハマっていたけど
もう冷めてしまった。

周りの人が何年も同じ趣味を続けている姿を見ると、
「なんで自分にはそれができないんだろう」と落ち込む。

でもこれも脳の特性。

定型発達の人は、
適度なドーパミンを持続的に出せるから
同じ趣味を続けられる。

ADHDの脳は、
爆発的に出して急激に枯渇する。

持続力じゃなくて、
ドーパミンの出方が違うだけ。


■「また戻ってくる」こともある


完全に消えたと思っていた興味が、
数ヶ月後にふっと戻ってくることがある。

何かのきっかけで
「あ、またやりたい」と感じる。

これもADHDの特徴。

興味は「消える」んじゃなくて、
「一時停止」しているだけのことがある。

だから、
やめた趣味の道具を
すぐに捨てなくてもいい。

また波が来るかもしれない。

捨てるのは、
1年以上触らなかった時でいい。


■「浅く広く」を武器にする


ひとつのことを極められないことを、
ずっとコンプレックスに感じてきた人は多い。

でも視点を変えると、
いろんなことに夢中になれる脳は
「経験値の幅」がものすごく広い。

音楽も映画も料理もスポーツも、
少しずつかじっているから
いろんな人と話が合う。

あの時の没頭で得た知識は、
脳のどこかに残っている。

それが思わぬところで繋がって、
誰も思いつかないアイデアになることがある。

「深さ」では負けるかもしれない。
でも「繋がりの豊かさ」では負けない。


■今ハマっていることがなくても


何にも興味が湧かない時期は、
本当にしんどい。

好きなものがない自分は、
空っぽに感じる。

でもそれは充電期間。

脳が次のドーパミンの波を
準備している時間。

無理に何かを探さなくていい。
無理に何かにハマろうとしなくていい。

次の「これだ」は、
自分が予想もしないタイミングで
突然やってくるから。

その時また、
全力で夢中になればいい。


■最後に


好きだったものが突然どうでもよくなる。

この経験を繰り返すたびに、
自分の気持ちが信じられなくなっていくと思う。

「今のこの気持ちも、どうせすぐ消えるんでしょ」

そう思ってしまう気持ちは分かる。

でも、その時の「好き」は嘘じゃなかった。
あの熱量は本物だった。

消えたんじゃない。
形が変わっただけ。

好きになれる力を持っている自分を、
もう少し信じてあげてほしい。

 

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