ADHD/HSPの"生きづらさ"を解消する
ADHDは「普通に生活する」だけで脳のバッテリーを80%使っている
朝起きて、顔を洗って、
着替えて、家を出る。
たったこれだけのことが、
異常にしんどい日がある。
別に体調が悪いわけじゃない。
病気でもない。
なのに、家を出る前から
もう疲れている。
■ADHDの「普通」は、普通じゃない
定型発達の人にとって
朝の支度は「自動運転」でできること。
でもADHDの脳は、
ひとつひとつを手動で処理している。
歯を磨いている最中に別のことを考える。
着替えようとしてスマホを触ってしまう。
カバンの中身を確認しようとして忘れ物に気づく。
「次にやること」を
脳が自動で切り替えてくれないから、
全部自分の意志で切り替えなきゃいけない。
この「切り替え」のたびに、
脳のバッテリーが削られていく。
会社に着いた時点で、
もうバッテリーが80%消耗している。
残りの20%で仕事をしている。
夕方に力尽きるのは、当然のことだった。
■見えない消耗が積み重なっている
周りから見ると、
同じことをしているように見える。
同じ時間に出社して、
同じ会議に出て、
同じ仕事をしている。
でも脳の中で使っているエネルギーは、
まったく違う。
集中を維持するために力を使う。
気が逸れたのを戻すために力を使う。
衝動的な発言を抑えるために力を使う。
周りの音や刺激を遮断するために力を使う。
全部「見えないタスク」。
これを1日中やり続けて、
帰宅した瞬間に倒れるように動けなくなる。
「なんでこんなに疲れるんだろう」
その答えは、
普通に生活するだけで
脳をフル稼働させているから。
■「頑張りが足りない」わけがない
むしろ逆。
ADHDの人は、
普通の人以上に頑張っている。
「普通」を維持するためだけに、
ものすごいエネルギーを使っている。
それなのに結果が追いつかないから、
「もっと頑張らなきゃ」と自分を追い込む。
でも、もう頑張っている。
これ以上頑張る必要はない。
必要なのは、
消耗を減らす仕組みを作ること。
■バッテリーを守るためにできること
まず、朝のルーティンを固定する。
毎日同じ順番で同じことをする。
考える回数を減らすだけで、
朝の消耗がかなり変わる。
前日の夜にカバンを準備する。
着る服を決めておく。
朝食は固定メニューにする。
「選ぶ」「判断する」を
朝から減らすことがポイント。
次に、「何もしない時間」を意識的に作る。
昼休みにスマホを見ない10分。
帰宅後に何もせず横になる15分。
脳を休ませる時間がないと、
バッテリーは回復しない。
そして、
「今日は20%しか残ってない」と感じたら、
無理をしないこと。
残りの20%で全部やろうとしない。
優先順位をひとつだけ決めて、
それだけやる。
それで十分。
■最後に
ADHDの人は、
生きているだけで頑張っている。
「普通に生活する」ことが、
すでに全力だということを
まず自分自身が認めてあげてほしい。
バッテリーが少ないなら、
使い方を工夫すればいい。
充電の仕方を覚えればいい。
足りないことを責めるんじゃなくて、
限られたエネルギーで
どう生きるかを一緒に考えていこう。