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僕の家族は、父、母、おじいちゃん、そして弟。
表向きには仲の良い、ごく普通の4人家族に見えたと思う。
だけど、今思い返すと決して普通とは言い切れない部分もあった。
父はとにかく感情の起伏が激しい人だった。
優しいときは驚くほど頼もしく、冗談を言って笑わせてくれる。
けれど一度機嫌を損ねると、声を荒げたり、時には物に当たったりすることもあった。
その影響で僕は子どもの頃から常に周りの顔色を伺うようになり、失敗や間違いを恐れる性格になった。
母は保育士をしていて、家庭の中では一番の安心感をくれる存在だった。
父の感情の波をやわらげようと、いつも間に立って守ってくれていたと思う。
だけど母自身もとても気丈な人で、弱音をほとんど見せなかったから、
僕は母を頼るよりも「母を心配させてはいけない」と思うことの方が多かった。
おじいちゃんは漁業関係の仕事をしていて、家では一番穏やかで寡黙だった。
けれど、その存在感は大きく、黙って背中で語るような人だった。
夕食に並ぶ豪華な海の幸も、彼がいたからこそ味わえたものだ。
弟は僕より5つ下で、当時から元気で自由奔放。
そんな弟を守らなきゃ、という気持ちもあって、僕は余計に「しっかりしなきゃ」と背伸びしていたのかもしれない。
こうして振り返ると、家族という小さな世界の中にすでに学びや試練が詰まっていて、
今の僕を形づくる大きな要素になっていたと思う。