ADHDというと、
「集中できない」
「忘れ物が多い」
「先延ばしをしてしまう」
そんなイメージを持つ人が多いかもしれません。
でも、娘を育てていて感じるのは、それだけではないということです。私が特に大変だと感じているのは、「感情のコントロール」の難しさです。
ADHDの薬を服用してから、集中力や先延ばしは改善しました。
感情の波も、服用前に比べればかなり穏やかになったと思います。それでも、なくなったわけではありません。
些細な一言でイライラしたり、0か100かのように感情が高ぶったりすることがあります。
まるで瞬間湯沸かし器。
主治医の話を聞いたりする中で知ったのが、ADHDには「情動調整(感情をコントロールすること)の難しさ」があるということでした。
感情が湧き上がるスピードがとても速く、一度ピークになると、その瞬間は自分でも止めることが難しい。だから、本人も「怒りたくて怒っている」わけではないことがあります。
そして、ピークが過ぎると、気持ちを切り替えて普段どおりに戻ることも少なくありません。そのため、周りとのすれ違いも起こりやすくなります。
家族は怒鳴られたり傷つく言葉を言われたりすると、その出来事を何時間も引きずります。
でも本人は落ち着くと、「もう終わったこと」という感覚になっていることもあります。その温度差に戸惑う保護者は多いのではないでしょうか。
もちろん、すべてのADHDの人に当てはまるわけではありません。また、薬で感情面も大きく改善する人もいます。
娘の場合は、集中力や実行機能にははっきり効果を感じましたが、感情の波については「以前よりかなり良くなったけれど、課題として残っている」という印象です。
ADHDは、「集中できない障害」ではありません。
目に見えにくい感情のコントロールの難しさを抱えながら、毎日頑張っている子どもたちもいます。
だから私は、感情が爆発した場面だけを見るのではなく、「本人も苦しいんだろうな」と考えるようになりました。
そう思えるようになってから、娘への接し方も少しずつ変わってきた気がします。

