すべての人は我が師であると言ったのは、三国志を書いた小説家の吉川英治です。
素晴らしい考え方だと思います。
清濁併せ飲むというのは、このことだとも思います。
「すべての人は我が師」であるとすれば、すべての人から学ぶことができます。
当然ですね。
師からは、素直に学ぶことができます。
例えば、信条など、ある点に関して自分と考えの違う人がいたとしても、「だから、あの人はだめだ」という考え方をしないことが大事です。
人間はともすると、自分と価値観が合わない人や、重要な部分で意見が合わない人に対して、「この人は、私とは関係のない人、私とは合わない人なのだ」と短絡的に考えがちですが、こうした判断をしていくと、人生の実りは非常に少なくなります。
好きか嫌いかで人を分け、それでもって、付き合う人を分けていくのは、成功者の考え方ではありません。
好きな人だけと付き合えば、人生楽でありますが、それだけでは、経験の薄い人生を歩むことになります。
「イエス・オア・ノー」「敵か味方か」「黒か白か」という見方をすると、世の中は狭くなって、学べることが少なくなります。
気にいらなくなると、その人から何も聴きたくない、何も学びたくないということになりますが、実際は、自分が嫌いになる人や、自分と対極にある人のなかにこそ、学ぶことは多いのです。
味方より確実に敵から学ぶことが多いと思います。
また、対局にある人が実は、同じ悩みを抱えてたということはよくあることで、それが、反省に繋がることもあります。
人生の途上で出会った人は、敵であっても、敵役を演じているのかもしれません。
そうした人は先生役であり、学びの材料なのですから、じっと、観察して、人生を豊かなものしていこうではありませんか。
そのような考え方、態度が人生に勝利するコツではないかと思います。