Partシリーズやる気スイッチOFFになったので、今日はおしまい。



一昨日、陳舜臣さんの秘本三国志全6巻を読み返して、昨日から宮城谷昌光さんの三国志全12巻を4回目読み返し始めたとこなんだけど、



うーん?



て思うところが色々。



宮城谷昌光さんの三国志は、陳寿の「三国志」や「後漢書」に沿って、後漢の始まり光武帝から、帝の変遷を丁寧に書いてある。



陳舜臣さんの秘本三国志は、主人公が漢中の張魯の母親である少容(歴史書に名前が書いてないから、陳舜臣さんがつけた名前)なんだ。



三国志は魏と呉と蜀の三国が鼎立する話なんだけど、



漢中は後に劉備が皇帝になる蜀に属してる。



劉備が蜀漢を立ち上げる前は、益州と漢中に別れてて、益州は劉焉が太守、漢中は五斗米道という宗教の教祖張魯が治めてた。



巴蜀はとにかく交通が不便だったから、洛陽に朝廷があったけど、威権が届かなくて、劉焉が益州の皇帝みたいなもんだった。



陳舜臣さんの秘本三国志では、張魯の母親少容と、迷子で張魯と一緒に育てられた陳潜という男性が、各地を巡る。



だから五斗米道、太平道、仏教(浮屠)など、宗教に絡んで物語が進んで行く。



でも陳舜臣さんも、ところどころで「作者曰く、これこれは三国志演義で創作された作り話である」て書いてるんだよ。



陳舜臣さんも、陳寿の三国志や後漢書などを、ちゃんと調べながら書いてある。



でも、うーん?と思ったのが、三国志演義に出てくる、貂蝉という美女。



演義では、董卓と呂布の仲を割くために、活躍するんだけど、



架空の人物なので、宮城谷昌光さんの三国志には出てこない。



なのに、史実も読んでるはずの陳舜臣さんの秘本三国志の中では、普通に貂蝉が出てくるんだ。



しかも、呂布の妻だったのに、関羽が一目惚れしちゃって、さらってきて自分の妻にする。



……陳舜臣さん、なんでー?



後、どの三国志見ても思うことが。



漢の霊帝が崩御した後、宦官撲滅軍から逃れようと、十常侍が、何太后の皇子劉弁と、董太后の孫の劉協を連れて逃げるんだけど、結局董卓に見つかる。



宦官は撲滅されるんだけど、董卓が、



(劉弁は頭鈍いし皇帝として不適格だから廃替して、頭の良い劉協を皇帝として立てる←どっちもまだ少年だけど)



って、無理矢理劉協を皇帝(漢最後の献帝)にするんだけど、



董卓の目的は、帝を陰で操って、自分が天下を治めることだった。



……じゃあ、頭の良い劉協より、鈍い劉弁の方が操りやすいんじゃないの?



と、どの三国志読んでも思うんだよな。



董卓が成敗されて、献帝は曹操に操られることになるんだけど、漢の臣下で反曹操の人たちは、献帝が気の毒だと悲しむ。



献帝も、自分が利用されてばかりで、曹操暗殺を企む。失敗するけど。



ここでもいつも思うのが、じゃあ曹操暗殺が成功したとして、献帝が自分で新政できるの?無理でしょ?と。曹操は政治もすごく上手かったんだから。



後(宮城谷昌光さんキツッ)て思ったのが、有名な



「泣いて馬謖を斬る」のとこ。



諸葛亮孔明が信頼してた馬謖が、自分の頭の良さに驕って、命令を無視して魏に大敗する。



孔明は馬謖の才能を愛してたけど、規律を曲げて馬謖を許したら、今後に響くからと、泣く泣く馬謖を処刑する。



三国志演義だと、このシーンは(孔明もつらかったね)て泣ける場面なんだけど、宮城谷昌光さんの解釈では、



「孔明は馬謖にもう1度チャンスを与えるべきだった。1番大事な戦いで馬謖を使ったのは孔明なんだから、ここで馬謖に罪をなすりつけたことになる」



と。



厳しいけど、馬謖はいくら兵法に詳しくても初陣だったんだし、挽回するチャンスをあげてもよかったよなぁと、あたしも思う。



孔明はこの大敗で、蜀の皇帝劉禅に謝って、自分の地位を丞相から下げる(また上がるけど)んだけど、



全責任を馬謖に負わせたと解釈することもできるんだよな。



あたしは宮城谷昌光さんの三国志が1番好きだから(なぜなら宮城谷昌光さんは曹操がめっちゃお気に入りで、詳しく詳しく書いてくれてる)、孔明ファンには納得できないかもな。



しかし、宮城谷昌光さんの三国志、読み返すの4回目なんだけど、自分の記憶力のなさよ……。



まぁだから何回読んでも新鮮なんだけど。



久々三国志についてつぶやいてみた。



んではまたね。



お読みいただきありがとうございます。



おやすみなさい🌛