主人公の女の子。



かっこよくて優しい彼氏がいる。



女の子のお姉さんは、国際ジャーナリスト。すごく美人でキャリアがある。



そのお姉さんが結婚した。お相手は、冴えないしがないサラリーマン。



女の子は、どうしても納得がいかない。お姉さんの選んだ相手が、よりによってその男性だなんて。



彼氏に会うたびに、義兄の悪口を言うように。



ある日、彼氏に怒られた。



「お前は外聞が全てかよ!!俺はお前のアクセサリーになるつもりはないから!!」



と言われて、去られた。



落ち込んでる時、義兄が風邪をこじらせて休んでるから、これを持って行ってあげて、とお母さんに渡されたのは、



お重に詰められたおはぎ。



渋々義兄の家に。お姉さんは、仕事で海外出張中で不在。



くしゃくしゃのパジャマのまま、微熱で更に冴えなく見える義兄が玄関に出てくる。



女の子は、やっぱり納得いかないけど、上がっておはぎを出し、お茶を入れる。



おはぎを挟んで気まずい2人。



やがて、義兄がぽつりぽつりと話し始める。



女の子が自分を気に入ってくれてないこと、お姉さんが自分を選んだことについて、義兄自身いまだに驚いてること。



自分とお姉さんは、釣り合いが取れていないとわかっていること。



でも、お姉さんのことを愛していて、どんなに大切に思ってるかと言うこと。



それらを、途方もない優しさで話す義兄。



最初は反発してた女の子、だんだん義兄の素晴らしい心に気づく。



どんなに自分が、偏見を持って義兄を見ていたか、ということに気づく。



お姉さんが、彼を選んだことが、とても正しいということに気づく。



義兄の家を出た女の子、そのまま彼氏の家に走って行く。



出てきた彼氏に、いかに自分が愚かだったか、彼氏の内側を見ていなかったか、涙ながらに謝る。



彼氏は、笑って、人を愛するってそういうことなんだよ。



俺も女の子の外側も内側も含めて、丸ごと好きになったんだよ、



って女の子を抱き締める。



めでたしめでたし。









というストーリー漫画を、短1の時に勉強もせずに描いて、出版社に応募した。



佳作で、賞金10万円。



嬉しくて、電話でおかんに報告した。



「じゃあ来月は仕送りせんから」て言われた。



バカなあたしの、小さなエピソードでした。



お読みいただきありがとうございます。