あられ・・嵐妄想で暴走な♡娯楽部屋

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こちらはほそぼそノンビリ
嵐さんを勝手に妄想して心から好きに
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【世界で一番悲しくて優しい夜】

**間が開いてしまいましたが
カナと兄貴の別荘での最後の夜**


   彼(相葉)が迎えに来て
カナは、別荘にはいないと思ってた
一緒に行ったと思ったんだ・・


なのに――――


「おかえり」


「なんでいるんだよ……
彼と、ちゃんと話したの?」


「ちゃんと話したよ……」


穏やかに頷いた
この顔を見れば、心配の必要はない



「すべて受け止めてくれた
この先、一緒に幸せになろうって
言ってくれたよ……」



「そっか。」



「明日、迎えに来てくれる
だからお兄ちゃんと過ごすのが…」


「そうだね、今日が最後」


ふたりで過ごす最後の夜――――


「お兄ちゃん、今までごめんなさい」


「何がごめんなさいなの?」


「わたし、ずっとずっと
お兄ちゃんに迷惑かけてきたね…」


「そんなこと考えたことなかった」


……迷惑とか考えたことない
カナの為なら何も苦じゃなかったし


むしろ………
ずっと、俺の中で光であった


俺はそうだったけど
カナはどうだろう?一時は
俺に笑顔を見せなくなったよね。


そして、いつも俺に言う言葉は……



「そういえば、カナは
いつも“ごめん”ばかりだったね」



「それは…
今だから言うけど………
お兄ちゃんのこと好きだったから」

「……好き……?」



「ちゃんと“恋”の方だよ
だから、あの時はお兄ちゃんを
好きになってごめんなさいと…」



胸が詰まる――………

それじゃ、俺とカナは同じ想いで
同じようにごめんと苦しんでたんだ



カナを抱き寄せた

抱き寄せた彼女の中で聞こえるのは


カナのお腹の中に芽生える命

2つの命の鼓動が


トクン……トクン……

優しく奏でてる気がした


その2つの鼓動を聞いたら――――

「ありがとう」


俺も同じ想いだった”
……という気持ちはしまい込んだ


“ごめん”と唱え続けてた代わりに
         ありがとうと告げた



抱き寄せたまま背中をトントンする


「お兄ちゃん〃〃」


「子供の頃、よくやったよね
怖い夢見て夜泣きした時とかさ」


―――静かな部屋の中、
お兄ちゃんは優しく私の背をなでる


子供の頃……
こうして背を撫でて貰うとほっとした


「これからは、カナが子供にこうして
安心を与えてあげるんだよ」


「うん……」


あの頃…お兄ちゃんへ切ない想いを
抱えて過ごしてきた夜。

雅紀さんに出逢い、
自ら臨んだはずの割り切り関係に
切なくて泣いた夜もあった。


でも、これからは………
雅紀さんと笑って生きていきたい


「お兄ちゃんありがとう」


お兄ちゃんとは家族だから
ずっと、ずっと、切れない糸で
繋がっているからね・・・



カナが眠りにつき、そっと髪を撫でる
同じ想いを知った最後の夜。


……悲しい夜。



でも、今、巡るのは………


「こんにちわ
カナちゃんのお兄ちゃんだよ」



初めて会った時
小さな手で…俺の指を掴み




にっこり微笑んでくれた



そして―――


ふたりで笑って過ごしてきた日々


カナとの愛しい思い出たちが………


幾つも溢れてくる


「おやすみ」


しあわせになるんだよ・・・


だから、俺の中で………


この夜は――――


……悲しいよりも


世界で一番、優しい夜……。