Light Mind X 第465話 大空を舞え!ジャミラ最大の戦い
・ ・ ・ ・ ・マリエル『…』何もない真っ白の空間で、全身鎖で縛りつけられているマリエル…。マリエル(体は動かないし、言葉を出す事もできない…)マリエル(私はいつになったら、この状況から解放されるのだろう…)トコトコ…マリエル(ん…?誰かの足音が…)レンク『…』マリエル(レ、レンク!?)レンク『そうか…お前があんな事になっていた理由…ようやく分かったぜ』レンク『でも、安心しろ。今、助けてやる!』レンクはマリエルを縛り付けた鎖に触れると…カァァァァ…ミシミシ光輝く音と同時に、鎖が壊れ始めた。レンク『戻ってこいマリエル!お前は絶望の戦士なんかじゃない!』バキィィィン!!!マリエル『レ、レンク!!』・ ・ ・ ・ ・マリエル『パチパチ』レンク『目を覚ましたようだな』マリエル『レ、レンク!!』するとライア『うぅ…』ミラーユ『私は…?』レンク『ライア、ミラーユも!』ライア『そういえば、夢の中にレンク君が現れて…』ミラーユ『私の元にもです』マリエル『2人の元にも…?それなら私のところにも…』レンク『この様子を見たところ、戻ったようだな』マリエル『戻った…?え、どういうこと?』夜鬼"この感じ…やっぱり忘れているようだな"レンク『ああ』マリエル『レンク、あなたの体…傷だらけだけど…』レンク『えーと、それはだな…』ミラーユ『もしかして私達が!?』レンク『とりあえず、お互い色々混乱していると思うから、一旦落ち着こう』マリエル『う、うん…』場面は替わりジャミラ『はあはあ…』グランドホーク『大した事ないな』ジャミラは十戒候補のバトルモンスターのグランドホークとバトルを繰り広げている。ジャミラは苦戦気味のようだが…。ジャミラ『勝負はまだまだ!鳥獣変化!!』ゴゴゴオォォォ!!!ジャミラは怪鳥の姿に変身した。グランドホーク『見掛け倒しの姿…恐れるに足りぬ!!』ヒューーーン!!グランドホークは襲いかかってきた。ジャミラ『直線的すぎるぜ!ブラインドフェザー!!』バサバサ!!!ジャミラは大量の羽根を散りばめた。これは相手の視界を奪い、相手を妨害する技だ。グランドホーク『燃えよ…ブレイズバード!!』ボボボボボ!!!グランドホークの体には業火が纏われ…ボボッ!!ジャミラ『なに!?』ジャミラが散りばめた羽根は燃やされてしまった。グランドホーク『そして、そのまま貴様にぶつけてやろう!!』ドドオォーーーン!!!ジャミラ『ぐあっ』グランドホークの攻撃がジャミラに炸裂した。ジャミラ『いてて…』グランドホーク『まだだ!』ズバババババ!!!グランドホークは翼から斬撃を繰り出してきた。ジャミラ『斬撃ならこっちもできんだよ!風転斬!!』ズバババババ…バーーーン!!!双方の斬撃は相討ちだった。ジャミラ『手は緩めないぜ!黒炎弾!!』ボボボボボ!!!ジャミラは黒炎弾を連発した。グランドホーク『我が業火の前に粉砕してくれる!!ブレイズバード!!』ヒューーーン…ボボボボボ!!!ジャミラ『なに!?』グランドホークは黒炎弾をも相殺してきた。グランドホーク『今一度、業火に焼かれるがよい!』ズドオォォォン!!!ジャミラ『うおおおおお』グランドホークの猛威がジャミラを襲う。グランドホーク『追撃だ!』ズバババババ!!!ジャミラ『…!』ヒュウゥゥゥ・・・ジャミラは一旦、鳥獣変化を解除した。というのも、鳥獣変化発動時は体が巨大化するため、攻撃もヒットしやすくなるからだ。ジャミラは斬撃を躱しやすい体制に入るため、1回形態変化を解除したのだ。バサバサ!地上に降りるジャミラジャミラ(ちっ…普通にあいつの方がパワー上回ってんじゃねぇか。こっちは死に物狂いで修行したってんのに…)グランドホーク『まさか、この程度の力でパル様に牙を向けようとはな。言っておくが、俺はあくまで十戒の候補。この言葉の意味、分かるよな?』ジャミラ『まだまだ上がいるって事なんだろ?』グランドホーク『その通り。もっとも、俺も強いけどな!!』ゴゴゴ…!!!グランドホークは気を解放した。ジャミラ『なっ!?』グランドホーク『さっきの俺は力の半分しか出していない。そして、これが俺の本気だ』ジャミラ『ちっ…』グランドホーク『半分時の状態でお前は俺に成す術なかったのだ。今の状態でやり合えば、言わずと分かるな?』ジャミラ『…』ブルブルジャミラの体は震えていた。グランドホーク『死ぬのが怖いか?無理もないよな』グランドホーク『だが、俺も鬼ではない。お前に1つ提案がある』ジャミラ『何だよ提案って』グランドホーク『お前、俺の部下にならないか?』ジャミラ『はあ!?』グランドホーク『俺はこう見えても生前は群れのリーダーをしていてな。お前も俺にこそ劣るが、ポテンシャルは高い』グランドホーク『俺の右腕…そして、パル様のために尽くすのだ!!どうだ?』ジャミラ『お前アホか?誰がそんな提案に乗るかよ!』グランドホーク『な…』ジャミラ『俺の主はな、今でもメッドノア様…ただ1人だ。メッドノア様以外のしもべになんか死んでもならねぇよ!!』グランドホーク『ぬぬぬ…!!怖気づいてる貴様に情けを与えてやったというのに!』ジャミラ『怖気づく?何の事だ?』グランドホーク『惚けるな!お前震えていただろ?』ジャミラ『ぎゃっはっはww何を言い出すかと思えば…w』グランドホークを煽るように笑うジャミラジャミラ『あれは怯えていたんじゃねぇ。ワクワクしていたんだよ!』グランドホーク『なに…?』ジャミラ『お前は強い。俺があんだけ修行しても、ここまで押してくるんだからな』ジャミラ『お前の言う通り、お前以上の敵がいるのも把握済みだ。だから、温存しておきたかったのが本音なんだよ』グランドホーク『貴様も本気を出していなかったという事だな?』ジャミラ『ああ。お前ごときに本気は出したくなかったんだよ』グランドホーク『き、貴様!!』ジャミラ『だが、そうも言ってられねぇから、本気でいかせてもらうぜ』するとジャミラはブワッ!!グランドホーク『何だあれは…?』ジャミラの体からは巨大な怪鳥の幻影が出現していた。メッドノアとはまた違う姿だ。ジャミラ『かつてリヴァイオンにはシームルグという鳥の悪魔がいたらしい。だが、そいつは死を選ばずして、魂となる事を選んだ』ジャミラ『不思議な話だよ…。まさか、俺にも…』ゴゴゴオォォォ!!!グランドホーク『む…!?』ジャミラの気は一気に上昇した。ジャミラ『バトルソウルが宿っていたなんてよ』ジャミラは全身の筋肉が強化され、鳥獣変化を発動していなにも関わらず、怪鳥に近い姿となっていた。ジャミラ(シームルグは下級のバトルソウルだったらしいが、それでも嬉しい話だ)ジャミラ(この俺が希望の戦士が使う切り札と同じ力を扱えるんだからな♪)ジャミラは自分が少しでも強い戦士に近付けた事を嬉しく思っていた。ジャミラ(この力…みこやテッピーもびっくりするだろうよ!)グランドホーク『ほう…このような隠し玉があったとは。しかし、それでも俺の戦闘力には全然届かんぞ』ジャミラ『お前、1つ忘れちゃいないか?』すると…ゴゴゴオォォォ!!!ジャミラは巨大な怪鳥に変身。ジャミラ『鳥獣変化…再び!!』バトルソウルの力もあってか、普段の鳥獣変化発動時よりも、ジャミラの体は大きくなっていた。ジャミラ『バトルソウル…そして鳥獣変化の力の並行で、お前に太刀打ちできるはずだ!』グランドホーク『強がりは寄せ!俺には分かる!この力をもってしても、お前は俺と同等だ』グランドホーク『で持って、被ダメージはお前の方が大きい!』ジャミラ『てめぇはまだ無傷だから、分があるって言いてぇのか?』グランドホーク『そういう事だ!ブレイズバード!!』グランドホークはジャミラに向かって突進してきた。ジャミラ『!!!』バサバサ!!!ジャミラは上空に向かって羽ばたき始めた。ブワッ!!巨大なジャミラの体は地上を影で覆い尽くすほどだった。しかし…グランドホーク『上空に逃げても無駄だ!俺のスピードの方が上!!』ジャミラに迫るグランドホークジャミラ『フッ』グランドホーク(あいつ…今一瞬笑ったような…)次の瞬間バッ!!!グランドホーク『!?』グランドホークの視界は突如真っ暗となった。グランドホーク『何だ…前が見えん』グランドホーク(あれ…俺、今喋ったはず。自分の声が聞こえなかったぞ…)グランドホーク(この感じ…何が起きている!?)ジャミラ『罠にかかったな。お前は俺の影…ブラインドダークバードの領域に入った』ジャミラがグランドホークの頭上に回ったのは、この技を発動するためた。ジャミラ『この領域に入った者は、真っ暗な空間に閉じ込められ、五感をも封じられる!』グランドホーク『う…うぐぐぐぐ』その場で足掻くグランドホークジャミラ『もっとも、今の俺の説明も聞こえてねぇか(笑)』グランドホーク(マズい…この真っ暗な空間から抜け出さねば…)ジャミラ『ブラインドダークバードは一度入ったら、数分間は抜けられないぜ!』ジャミラ『で…その数分があれば、貴様にトドメを差すのに十分だ!!』ヒューーーン!!!ジャミラは急降下しガシッグランドホークの体を掴んだ。ジャミラ『くらえ、クチバシZ…!!』ズドドオォーーーン!!!グランドホーク『!!』ジャミラの攻撃を受けた瞬間、グランドホークは感覚を取り戻した。グランドホーク『が…がはっ』それは激痛と共に…さすがに痛覚までは遮断されなかったようだ。グランドホーク『お、おのれぇぇぇ…』ジャミラ『追撃だ!!』ボボボ!!!ジャミラは口に黒炎を纏った。ジャミラ『お前のブレイズバード…ちょっとパクらせてもらったぜ。2撃目…黒炎クチバシZ!!』グランドホーク『ま…まて』ボボボ…ズドドドオォーーーン!!!グランドホークは体制を整える間もなく、ジャミラに再び強力な一撃を叩きこまれた。グランドホーク『・・・』ドサッ!!グランドホーク『・・・』ジャミラの必殺技ともいえるクチバシZを2発くらったのだ。さすがのグランドホークも戦闘不能になっていた。バサバサ…ジャミラはゆっくり地面に降りると…ジャミラ『へ…どんなもんだい!』ジャミラの完全勝利だ!十戒候補の一角グランドホークを撃破続く