誰得車雑学とでもしますか。
主にこんなこと話そうかなと思います。
で、今回書きたいなぁ〜なんて思ったのが、重心高とロール角の関係ににまつわる迷信についてです!!
皆さん、重心高が高い=ロールが大きいと思ってないですか?
私、ジムカーナの走行会で遊んだり、友達のショップで常連さんとちょろりと話したりしますが、車好きはこの考え方に陥る人が多い気がします。
その要因として思えるのが、ロールがどのようにして発生しているか理解できてない人が多いのかな?というのが個人的な感想です。
少し小難しいですが、それを中学レベルの物理で紐解こうと思います。
まず前提条件ですが、重心位置に遠心力が働きます。
それを踏まえロール角はというと、
遠心力×ロールセンターから重心までの高さ(N•m)/ロール剛性(N•m/rad)
という関係になります。
そう。
モーメントの腕の長さ=地面から重心高
ではなく
ロールセンターから重心高までの距離なのです。
多分モーメントの腕の長さが、地面から重心高だと思っていた方が多数だと思いますので上記は意外だなぁと思われるかもしれません。
そんで、ロールセンターは何者かというと、
足回りのアーム配置で幾何学的に決まりまして、サスの拘束法によって異なります。
こちらに関してこの形式はこうで…といった果てしない話になるので、気になる方は、他の方のサイトや、専門書など御覧ください。
サイトでも結構細かく解説されている方がちらほら見受けられます。
また、ロール剛性に関しては、
トレッドと、バネレート(本当はホイールレートなのですがイメージしにくいので詭弁上バネレートと表記する)から導き出せるロールのしにくさを表す値です。
気が向けば記事にしますね。
で、厄介なのがロールセンターでございまして、こやつ、幾何学的に拘束された出来た中心の為意外と分かりにくかったりします。
一般的な車によく採用されるストラットやダブルウィシュボーンなどは、車高によってロールセンターが二次関数のごとく下がります。
よって、ローダウン値よりもロールセンターが落ちるポイントがどっかで必ずと言っていいほどあります。
ですので、アームの配置関係やサスペンション形式によるが、
車高下げる=ロール角増える場合もある!
といえるんですね。
まぁ大体の市販車については、ほぼ、車高下げるとロール角が増えます。
でも車高落としたらロール減ったよ。嘘だ!!って思いますよね?
車高下げてロール角減ったと感じるのか?
ローダウンとともにバネレートが硬くなりますよね。
そうするとロール剛性が向上するからなんですね。
なので、極論ですが、ローダウンして純正と全く同じバネーレートのサスならよりロールします。
特にストラットサスは顕著に出ます。
ただのモーメントなので単純明快なはずですが、ロールセンターという仮想のセンターが存在し、それがサスの拘束方法により変わるため誤解を生みやすいと思われます。
脱線はなし
ロールセンターを補正する意味でロールセンターアジャスターは良いのですが、ジオメトリー変化というサスペンションストロークに対するキャンバー角、もしくはトー角の変化を示すものがそこそこ大きく変わります。
それにより、コーナーGに対するキャンバー角のつき方、トー角のつき方が変化し挙動として現れます。
なんやかんやで一長一短な部品なんですよね。