のぼりを「幟」と書くのは何故漢字の由来と幟に関する熟語を紹介 | 日常生活とのぼり旗

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普段はあまり使われない「幟」という漢字

 

コンビニや飲食店の前など、町のあちこちに立っているのぼり。

こののぼりを漢字ではどう書くか、皆さんはご存知でしょうか

ひらがなで書くことが多いと思いますが、実はのぼりには「幟」という漢字が割り当てられています。

 

ですが、この「幟」という漢字…。

普段よく使う「織」や「識」という漢字と似ているようで少し違う、普段の生活の中であまり馴染みのない漢字ですね。

 

一体何故のぼりにはこのような漢字が割り当てられているのでしょうか。

今回はこの「幟」という漢字の意味や成り立ちについて紹介していきたいと思います。

「幟」という漢字の意味と成り立ち

 

幟という漢字は、「巾」という「偏へん」と「戠」という「旁つくり」に分けることができます。

この偏と旁のそれぞれの意味を紐解いていくと、「巾」は布という意味を持ち、「戠」は更に分解すると「音」「戈」。

「音」は音楽ではなく印という意味で用い、「戈ほこ」は武器の矛のことなので、「戠」は「戈につける印」のことを指します。

 

つまり「幟」は、布のついた戈旗に音印をつけたもの、という意味を持っています。

目印となる旗…確かにのぼり旗の役割と一致しますね。

 

ちなみに糸偏の「織」も、「戠」「戈につける印」を「糸」を使って組み上げるために「織織る」という漢字となっています。

また、言偏の「識」も、印を言葉で分類することができる理解ができる識るというところから付けられており、どれも成り立ちや意味を理解すると納得できる漢字となっています。

幟を使った熟語「旗幟鮮明」

 

幟という漢字を使った熟語に「旗幟鮮明きしせんめい」という四字熟語があります。

 

これは、「旗・のぼりの印が鮮明である」=「主義主張がはっきりしている」という意味で使われており、芥川龍之介の「佐藤春夫氏」では、

 

>「君はいつもああ云ふ風にもの云へば好いのだ。あれは 旗幟鮮明  きしせんめい  で好い。」

 

という風に用いられています。

引用元http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/4277_6761.html

 

このように、昔から自分の位置や立場、考えを主張する目印として使われていたからこそ、のぼりは今も、店やイベントをPRするのに役立つのかもしれません。