昨日は濃い一日でした。
午前中より東京を出発し、研究のため群馬県へ。ある指導者にお話を聴いてきました。
群馬でゆっくりする時間もなく、すぐに東京へ。目的は、この人の講演会を聴きに。
そうです。今、日本で恐らく一番ホットな“なでしこジャパン”の名物監督である佐々木則夫さんです。
ワールドカップ前に阿佐ヶ谷の工務店で地震のチャリティーとして行われた小規模の講演会。その時は誰も“なでしこ”が優勝すると思っておらず、参加者も50人ほどでした。
今回はその3、4倍はいたでしょうか。それでも佐々木さん、「注目を浴びる前から講演に呼んでくれた人たちに感謝したい」ということで、前回の講演に行った人を全員ご招待。なんて素敵な人なんでしょう。
佐々木さん、やはり今回も前回の印象どおり、とっても素敵な人でした。何が素敵ってその“柔らかさ”。
常に会場の雰囲気に気を配り、ユーモア溢れるお話やジョークで会場を沸かせ、観ているこちらに安心感を与えていました。
「問答を大切にする」
相手から引き出すように、柔らかく、納得するまで問いかける。
質問コーナーの時に、サッカー関係の質問が一通り終わったあと、佐々木さん自らが、「そこの毛色の違う君!」といって指名された人がこんな質問を。
「恋愛を仕事にしている者ですが、目の前のお客さんに対してのモチベートに迷いがあります。佐々木さんはどのように意識されていますか?」
「やっぱり(サッカーとは)筋の違う人だ!」なんて笑いを交えながら、問答を大切にするようアドバイスされていました。
彼のスタンスの根源にあるのが、“柔らかく”なんでしょうね。本当、すべてにそれが滲み出ています。
また、女子サッカー部の顧問の方が、「私のチームは部員が8人で・・・何か力強いメッセージを下さい。彼女たちに持って帰ります」
というのに対し、「いつも試合も11人対8人で闘ってるわけでしょ?絶対8人の方が学んでるから!全国出たり、そういったのより、色んなことを考え、感じながらサッカーに臨んでいる。君たちの未来は明るいよって彼女たちに伝えて下さい」
なんて、素敵なこと言うじゃないですか。
講演会で、話に引き込まれることは多いですが、雰囲気に引き込まれるって珍しい。佐々木さんならではですね。
連れて行った石神井高校の選手2人も、質問をし、丁寧に答えてくれた佐々木さん。2人にとっては素晴らしい経験になったのではないでしょうか。
講演会の終わりには、「みんなが写真を撮りやすいようにポーズ!」なんておどけてみせる佐々木さん。やっぱり、本当に偉い人は、偉そうにしないネ!
帰りは会場に来ていたサッカー仲間たちと一献。最高の一日でした。