第6話 大いなる使命
☆前回のあらすじ
消えたお母さんを探して出会ったアミィは、ルナが星の巫女で、星と対話する存在なのだと告げた
消えたお母さんの居場所も星の巫女の向かうべき場所も、「星の降る丘」なのだという
共に行くことになったルナ、サン、アミィ
北をめざして進む
「ねぇ、まだかな?」
まだ住処を離れて間もない場所なのだが、私はとりあえずきいてみた
「う~ん、ボクが占えるのは次に何かが起こるかもしれないっていう場所の方角だけだからねぇ」
「…なんか逆にすごいねそれ…」
「とりあえず歩くしかないってことね
いいわ行きましょう」
住処を抜けた頃、アミィが声を出した
「あっ!近いよ!」
「ん?どうしたの?アミィ」
「目的地が近いんだ」
「どうしてそんなことがわかるの?」
「アミィセンサーのおかげさ」
「アミィ…センサー…?」
「簡単にいえば魔法みたいなものだよね
ボクは魔法が使えるんだけど、そのひとつ
あの占い術も魔法だね」
「マホー…って…なに?」
「あ~…不思議なチカラさ!
キミが星と話せるのと似てるね!」
「でもなんかアミィの方が便利なような…」
「それでもボクは星とは話せないの!」
「私もそっちの方がよかったなぁ」
「いいかいルナ
キミには星と話せることで
何が起こるのかってことを言っていないけれど
それを知った時キミは
え?!そんなことが?!
私、星の巫女で良かった~っ!
ってなるに違いないんだよ!
だからもっと自信もってよ!
羨ましいな~!
いいな~!」
「……なんか、ごまかしてない?」
「そ……そんなことないよ!」
「じゃあさ…何が起こるのか、教えてよ」
「それは…その…」
アミィは黙ってしまった
私はこの子を信じていいのだろうか
確かにお母さんを探すという目的があるから
私は星の降る丘に行かなければいけない
それはこの子がいてもいなくても同じだ
でももし騙されていたら…?
星の降る丘に行ったら
何か起こるかもしれない
取り返しのつかない何かが
それでも私はこの子を信じられる…?
「ねぇアミィ
この際はっきり言っておくわ
あなたがそんな態度じゃあ
私はあなたを信じられない
一緒に行くことはできないわ」
「………」
アミィはびくっと肩を震わせたが口を開こうとしない
「そう…わかったわ」
私は歩くのをやめた
「ルナ…」
サンがおろおろしながら私とアミィを見ている
「……ふふっ…」
「何がおかしいの?」
「あ~あ、だめかぁ」
「ちょっと、どういうことよ?」
「いやね、キミは思った以上にしっかりしてるよ
そこのサンくんだったら何も考えずに行ってくれそうだったんだけどね…」
「む、ちょっとそれどういう意味?」
「まあそれはいいとして、ねぇアミィ、どういうことなの?」
「結論から言うと、キミに起こしてもらいたいのは奇跡なんだよね」
「奇跡…?」
「星の降る丘で、星と対話する
それだけでも奇跡に近いことなんだけど
そうじゃない
キミは星と対話し、そのチカラを授かるんだよ」
「チカラ…?」
「そうさ
星のエネルギー
ボクたちがいるこの惑星なんてちっぽけな星のひとつさ
でもそれよりもっと大きな星が空にはあんなにたくさんある
そのチカラを少しづつ分けてもらえたら…この惑星にはどれだけのエネルギーが集まるんだろうね…?」
「まさかあなた…」
「そう、アミィ・ユノンは使命を持ってる
保たなきゃならないんだ
この惑星の安泰を
でもそうするといくつもキミたちやボクたちにとって不都合なことがある
だからキミのお母さんは教えなかったんだろうね」
「それっていったい…」
「…ここまでにしてもいいかい?これ以上言ったら、キミはきっと使命を果たしてくれなさそうだ」
「そんなこと言われたら行くわけないじゃない…」
「う~ん…だから言いたくなかったんだけどなぁ…」
「でもアミィ、もしかしてそのエネルギーが必要ってことは、もしかしてこの惑星は…」
「うん、もうじき破滅する」
「な…どうして…」
「もう寿命なんだよ
昔はね、この惑星は、それはそれは水に恵まれていたんだよ
でも今は"海"なんてものを見られる場所はないくらいだ」
「海…?」
「大きな水の溜まり場さ
今やほとんどの場所が山や谷、草原、森…この惑星は水色に見えていたのに、今や茶色と緑色なのさ」
「どうしてアミィにはそんなことがわかるの?」
「見えるのさ、ボクには
魔法のチカラを持って生まれるんだ
ボクの家系は
そしてそれを以て
為さなきゃならないことが必ずある
ボクの場合は、この惑星を救うっていう
失敗したらアミィはきっとボクで最後になるね」
「世界を救うって…それこそあなたはユーシャなんじゃないの?」
「…そんなおおそれたものじゃないよ
ボクには直接関与するチカラがないんだから
だからキミが必要なんだ
ねぇルナ、頼めるかな?」
「…まぁ、断ったら全部なくなっちゃうんだもんね…」
「それじゃあ!」
「うん、いいわよ
お母さんに会って、ついでにこの惑星を救う」
「ルナ、かっこいいね!」
「そういえばサンにだけは何もないねえ」
「………」
サンは露骨に落ち込んでしまった…
「うそうそ!サンがいてくれればきっとルナの助けになる!それに旅は連れ立って行く方が楽しいしね!」
「それならいいんだけど…」
「まあこんな特殊な例が2つもあるのなんて珍しいもんじゃないから落ち込むこともないんじゃないの?」
「それもそうだよね…アミィ…わざと言ってるでしょ…」
「ふふ~ん」
アミィは知らんぷりしている
「じゃあアミィセンサーを信じて進むとしましょうか」
「おー!」