工事進行基準ダイジェスト(2) -適用のための3つの要件-
(このエントリーは、ZDNet Japanに2009年1月~2009年5月まで代表の木村が連載した「まだ間に合う『工事進行基準』対策」を要約・抜粋したものです。続きは、こちらからご覧頂けます)
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工事進行基準とは、プロジェクト完成前であっても、その進捗度を見積もり、売上と売上原価を計上する収益認識の方法である。
工事完成基準の場合には、プロジェクトが完成し発注者側の検収を受けた時点で収益を認識するため、収益の客観性と確実性が担保される。
一方工事進行基準の場合には、収益認識につき見積もりの介入する余地が大きいため、信頼性の高い見積もりが求められることになる。
具体的には、プロジェクトの受注金額である「工事収益総額」、プロジェクトの原価予算である「工事原価総額」、「決算日における工事進捗度」の3つを信頼性をもって見積もる必要がある。
この金額の見積もりの信頼性が低いと、曖昧な数字で売上と売上原価が計上されてしまうため、工事進行基準を適用することはできない。

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開発コストの見積もりや集計には原価計算を行う必要があるが、そのためには「原価計算基準」に準拠した形での個別原価計算制度の構築が求められる。
個別原価計算制度といっても、ひとつの絶対的な答えがあるわけではなく、会社ごとにその実態や目的に即して構築していくものであるため、「原価計算基準」に準拠した上で、労務費の単価決定や製造間接費の集計等、ポイントをおさえた原価計算制度の構築を行わなければならない。
また、金融商品取引法や会社法では、内部統制の構築が要求されているため、工事進行基準と内部統制の関係でも留意が必要になる。
例えば、受注制作のソフトウェアでは、プロジェクトの受注から販売までの各プロセスで、適切なコントロールが必要になる。その上で、工事進行基準特有のポイントである見積もりの変更などについても、ほかの内部統制プロセスと同様、適切な内部統制の仕組みを構築していかなければならない。
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各プロジェクトからいくら利益が出るのかを高い精度で予測することは、企業経営に必要な意思決定を行う上で、当然に欠かせない情報となる。
将来の不確実性に対応していくために、現時点での企業の状態を適切に数量化したうえで、“先読み”による経営を行う必要がある。
そのためには、赤字プロジェクトの削減やプロジェクトごとの損益をタイムリーにモニタリングできる体制の構築、また開発作業の効率化によるコスト削減といった課題を実行していくことが必要となる。
赤字プロジェクトを削減するためには、プロジェクトごとの現在の損益の状況と将来の損益の着地予測を適時にモニタリングし、赤字の発生が予測される場合には、工数設計の見直しや追加請求の検討など、必要な対応策を迅速に行うことが求められる。
このような管理体制は工事進行基準適用のための前提であり、工事進行基準の対応を進めることは、赤字プロジェクト撲滅のために有益であるといえる。
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今まではドンブリ勘定でも結果的に利益が出ていた企業も、この長引く不況の中、生き残りをかけて経営資源の選択と集中が求められるようになっている。
今後は、利益を創造するための先読みを可能にするようなプロジェクト管理体制を構築していかなければならない。
効率的なコスト削減を実現し、本来獲得できる利益を確保するため、そして赤字プロジェクトを早い段階で発見し対応していくために、プロジェクト管理体制の構築は急務である。
そう考えると、工事進行基準は今までの管理体制を見直す良いきっかけであり、財務会計上の側面と管理会計上の側面の両方を備えた、本格的に取り組む価値のあるテーマといえる。
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株式会社アドライトでは、工事進行基準への対応をはじめ、プロジェクト管理体制構築支援、原価計算制度構築、業務管理システム導入支援を行っており、多数の経験と実績がございます。
財務会計・管理会計における原価計算制度について、会計基準及び原価計算基準に基づく管理体制構築支援及び業務管理システム導入支援を実施いたします。現場での調査の実施を行い、販売管理及び原価管理などの主要な業務プロセスにおける経営管理体制について、担当者へのヒアリング及び証憑確認などの調査を実施するとともに、調査の結果をレポートとして提出し、合わせて解決案と対応スケジュールを提案いたします。
詳細・事例紹介は
http://www.addlight.co.jp/costaccounting
http://www.addlight.co.jp/consulting_0
をご参照ください。
初回相談は無料で承っております。
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工事進行基準とは、プロジェクト完成前であっても、その進捗度を見積もり、売上と売上原価を計上する収益認識の方法である。
工事完成基準の場合には、プロジェクトが完成し発注者側の検収を受けた時点で収益を認識するため、収益の客観性と確実性が担保される。
一方工事進行基準の場合には、収益認識につき見積もりの介入する余地が大きいため、信頼性の高い見積もりが求められることになる。
具体的には、プロジェクトの受注金額である「工事収益総額」、プロジェクトの原価予算である「工事原価総額」、「決算日における工事進捗度」の3つを信頼性をもって見積もる必要がある。
この金額の見積もりの信頼性が低いと、曖昧な数字で売上と売上原価が計上されてしまうため、工事進行基準を適用することはできない。

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開発コストの見積もりや集計には原価計算を行う必要があるが、そのためには「原価計算基準」に準拠した形での個別原価計算制度の構築が求められる。
個別原価計算制度といっても、ひとつの絶対的な答えがあるわけではなく、会社ごとにその実態や目的に即して構築していくものであるため、「原価計算基準」に準拠した上で、労務費の単価決定や製造間接費の集計等、ポイントをおさえた原価計算制度の構築を行わなければならない。
また、金融商品取引法や会社法では、内部統制の構築が要求されているため、工事進行基準と内部統制の関係でも留意が必要になる。
例えば、受注制作のソフトウェアでは、プロジェクトの受注から販売までの各プロセスで、適切なコントロールが必要になる。その上で、工事進行基準特有のポイントである見積もりの変更などについても、ほかの内部統制プロセスと同様、適切な内部統制の仕組みを構築していかなければならない。
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各プロジェクトからいくら利益が出るのかを高い精度で予測することは、企業経営に必要な意思決定を行う上で、当然に欠かせない情報となる。
将来の不確実性に対応していくために、現時点での企業の状態を適切に数量化したうえで、“先読み”による経営を行う必要がある。
そのためには、赤字プロジェクトの削減やプロジェクトごとの損益をタイムリーにモニタリングできる体制の構築、また開発作業の効率化によるコスト削減といった課題を実行していくことが必要となる。
赤字プロジェクトを削減するためには、プロジェクトごとの現在の損益の状況と将来の損益の着地予測を適時にモニタリングし、赤字の発生が予測される場合には、工数設計の見直しや追加請求の検討など、必要な対応策を迅速に行うことが求められる。
このような管理体制は工事進行基準適用のための前提であり、工事進行基準の対応を進めることは、赤字プロジェクト撲滅のために有益であるといえる。
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今まではドンブリ勘定でも結果的に利益が出ていた企業も、この長引く不況の中、生き残りをかけて経営資源の選択と集中が求められるようになっている。
今後は、利益を創造するための先読みを可能にするようなプロジェクト管理体制を構築していかなければならない。
効率的なコスト削減を実現し、本来獲得できる利益を確保するため、そして赤字プロジェクトを早い段階で発見し対応していくために、プロジェクト管理体制の構築は急務である。
そう考えると、工事進行基準は今までの管理体制を見直す良いきっかけであり、財務会計上の側面と管理会計上の側面の両方を備えた、本格的に取り組む価値のあるテーマといえる。
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株式会社アドライトでは、工事進行基準への対応をはじめ、プロジェクト管理体制構築支援、原価計算制度構築、業務管理システム導入支援を行っており、多数の経験と実績がございます。
財務会計・管理会計における原価計算制度について、会計基準及び原価計算基準に基づく管理体制構築支援及び業務管理システム導入支援を実施いたします。現場での調査の実施を行い、販売管理及び原価管理などの主要な業務プロセスにおける経営管理体制について、担当者へのヒアリング及び証憑確認などの調査を実施するとともに、調査の結果をレポートとして提出し、合わせて解決案と対応スケジュールを提案いたします。
詳細・事例紹介は
http://www.addlight.co.jp/costaccounting
http://www.addlight.co.jp/consulting_0
をご参照ください。
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