この記事より。

訃報:岩谷時子さん死去
…作詞家「愛の讃歌」「恋の季節」

何件か記事にあたったが、
97歳というご高齢もあって、
いわゆる「昔の人」的なくくりが、多すぎる。

日生劇場でのリサイタルを前に会見する越路吹雪さん（右）と岩谷時子さん＝1966年12月10日、東京・赤坂

岩谷さんは近年まで活躍され、

「レ・ミゼラブル」「ミス・サイゴン」「エビータ」などミュージカルの訳詞も多数。いつまでも人々に愛され、歌い継がれる歌詞を生み出した言語感覚は高い評価を受けた。日本レコード大賞作詞賞など数多くの賞を受賞した。93年勲四等瑞宝章。2009年文化功労者。

　09年、音楽・ミュージカル界の発展に寄与した人を顕彰する「岩谷時子音楽文化振興財団」を設立し、「岩谷時子賞」を制定した。

2012年４月４日帝国ホテルで、第３回岩谷時子賞授賞式で、由紀さおりさん（左）や岩崎宏美さん（右）と談笑する岩谷時子さん（中央）＝川崎浩撮影

人生後半での岩谷さんの存在感は、本田美奈子．さん（2005年11月没／以下敬称略）との関わりで際立つ。

「つばさ」（1994）作詞／岩谷時子　作曲／太田美知彦

10/29火曜日の日テレ系ワイドショー、「スッキリ!!」「情報ライブミヤネ屋」、確認できた限りでは、フジの「スーパーニュース」でも取り上げていたが、

美奈子が白血病治療で入院中の05年５月、
岩谷さんが足のケガで、くしくも同じ病院に入院してきた。

無菌室に隔離されている美奈子は、ボイスレコーダーに自分の声や歌を吹き込み、岩谷さんも返答を吹き込み、これを互いにやり取りした。

ということは、本田美奈子の追悼番組で何度も紹介されたが、たいていの場合、美奈子の肉声は紹介されても、岩谷さんの方は文字だけの紹介か、別の人の代読がほとんどだった。

今回、2005年の肉声に触れ、越路吹雪を失った岩谷さんが、本田と知りあい、だからこそ本田の死後も、高齢ながら８年も、命をつないだのではないか、という気がした。

美奈子とのやり取りで、今回頻繁に紹介された言葉。

「自分の不幸せは考えないで、人の幸せだけ考えていきましょう」

ことごとく、
真逆に考える人ばかりになって、
世の中は、完全におかしくなった。

岩谷さんの死が、「自分を犠牲にして他者のために尽くす」生き方の終焉になりませんように。

訃報・岩谷時子さん