〈カティンガ級〉【前編】こだわる理由Ⅲ: 1/537エンプラ補完計画〈その25〉 | アディクトリポート

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(原因不明)
今回の記事はパソコンでご覧ください。


これ(〈リライアント〉こだわる理由Ⅱ: 1/537エンプラ補完計画〈その24〉)
の続きで、
絶版久しい、amt/ERTLの、
映画版(改装型)エンタープライズ1/537スケール
=ゴーナナサンにこだわる理由PART Ⅲ。
rira
同スケールのキットが存在
の第2弾。

カティンガ級クリンゴン・バトルクルーザー

1/537 スタートレック クリンゴン クティンガ級巡洋戦艦
プラッツ (2014-03-16)
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映画版エンタープライズ号が、
“NCC-1701”だけだと、テレビTOS版と区別がつかず、

1/600 スター トレック 宇宙大作戦 NCC-1701 U.S.S エンタープライズ (TV版)
ドイツレベル (2013-08-07)
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A型になったのは映画第4作からなので、
A抜きを改装型(Refit)と呼び分けるようになったのと同様、

スタートレック 1/850 U.S.S.エンタープライズA
バンダイ (2004-08-25)
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クリンゴン・クルーザーでは、
TOS版のD-7と区別がつかないため、

スタートレック 1/1000 クリンゴン D7バトルクルーザー
ポーラライツ
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現在では「カティンガ級」と呼び分けるようになった。

綴りは、
K't'inga

K'Tinga
の2種あるが、前者はクリンゴン式の綴り転記なので、
一般的には、下の方で表記する。
そして読み方は「クティンガ」ではなく、「カティンガ」


↑この人(HDAのジェリー)の作例動画は、寄りの絵、接写が多く、
プロセスの省略も少なくて、自分としては、
トレックワークスより、工程がわかりやすくて好きかも。

パート1補足
パート2
パート3
パート4
パート5
パート6

しかしこのジェリー、HDAモデルワークスという個人メーカーに昇格して、
この制作動画は、パート13で中断してしまった。

パート7
パート8
パート9
パート10
パート11
パート12
パート13

となると、いつもの引きの絵がメインの、
トレックワークスと合わせ技で、
補い合うしかない。

電飾や改造パーツの取捨選択にも、
それぞれの個性があらわれ、
互いにマネでないのが素晴らしい。

パート2
パート3
パート4
パート5
エアブラシ塗装
パート6(完成)

こうしたビデオを段階的に見ていくと、
まるで自分が作っているような気分になるが、
だまされて?はいけない。
↓さすがに特注のベースまでは、誰にも出来るわけありません。


2人の動画を見ても分かるが、
このキット、パーツの合いの悪さや、細部の省略はあるものの、
たいへん素性がよろしく、
基本プロポーションは直す必要がない。

しかも同スケールのエンプラやリライアントと異なり、
初回発売の1979年(流通は1980年)から、

↓1980年のAMT(amt)カタログには、
にきにき
↑エンプラと共に、クリンゴン・クルーザーが掲載されている。

キットには5種類のボックスが存在する。
上から順に、
●amt初版(1980年流通)
●英マッチボックス箱(1980年流通)
かてぃんが
●84年に『Ⅲ ミスター・スポックを探せ!』に合わせた、ERTL(アーテル)からの再販。
●クロノス・ワンが箱絵で、1991年の『Ⅵ 未知の世界』に合わせた92年流通の第3版。キット自体は同じもの。
●2014年に発売された、amtブランドながら実質はラウンド2からの最新版で、初めて「カティンガ級」の記載が。


最新のラウンド2からの再販まで、
金型改修は一切行われていない。

なぜこんなに基本造形がしっかりしているかというと、
映画版のスタジオモデルのブループリントそのままに設計されているから。

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エンプラの方は、ブループリントとプラモのあちこちが違っていて、
「なんでわざわざ変えるかな?」
と残念だったが、

$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-sannyou
(上)撮影用のスタジオモデル
(中)トルストゥン・ショルツ(Thorsten Scholz)の2004年の作例
(下)ブループリント
第2船体に走るパネルライン(設定ではディフレクターグリッド)が微妙に異なる。


クリンゴン艦は、ほぼブループリントそのまま。

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…と思ったが、模型の方が頭が小さく、首が長い。

しかし昔、パーツごとにブループリントにあてがったら、
見事なまでに、まんまだったよ。

となるとどうやら、いちいち各部をブループリント(=スタジオモデル)
と変える手間を省いたらしく、
手抜きしたクリンゴン艦の方が、
主役のエンプラより出来が良くなるという皮肉な結果に。

ブリッジ周辺を中心に、劇中と大きく異なるのは、

↓キットの造形を無改造、塗装だけでできるのは、このあたりが限界。
きt

スタジオモデルも同様で、
↓いったんブループリントどおりで完成しながら、
mist
アップに耐えられるように、
↓ディテールが追加されたため。
こんとらすと
↑実際のモデルの色と細部がわかりやすいように、レベル/カラー補正を加えているため、劇中そのままの画像ではありません。
↓細部を追加した後の、ブリッジのクローズアップ画面。
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↓ビフォー(左)とアフター(右)の比較。

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中断はあったが、実に35年も、
基本的には初版と同じキットが販売され続けながら、
改造パーツに恵まれなかったカティンガ級だが、
ここに来てようやく、JTグラフィックスから、
怒濤のディテールアップパーツが登場。
レジン(樹脂)パーツ
エッチングパーツ

レジンパーツの原型製作は、SRSプロトタイピング(SRS PROTOTYPING LLC.)
みx

JTグラフィックスでは、
形状再現だけの通常樹脂版と、
電飾を考慮したクリアー成型の2種を発売。
単品発売と、改造パーツ丸ごとセット売りと、体制も万全。
toumei

これさえあれば、(基本的に)誰でも、
劇中同様の、いかついブリッジが再現できるようになったのは、
huujite
なんとも感慨深い。

今回は、ブリッジだけに執着してしまったので、
話の残りは、
後編に続く。