補完計画・野村トーイ1/1200プラモデル/蒼きヤマトへの憧憬(71) | アディクトリポート

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「ヤマト」テーマの記事は、
新年特別企画の流れで、
ビジュアル担当が、小沢さとる氏から松本零士氏に交代してからの続き
…のはずだったが、
記事作成には相当に時間がかかるので、
今回は過去記事の補完にあてることにした。
(この記事だって、時間と手間はかかってますがね)

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野村トーイの1/1200プラモデルについては、

ed

ここ(野村トーイ1/1200プラモデル/蒼きヤマトへの憧憬・63)で、できる限りやったが、
完成作例の画像は、これだけ。
むらら

すると、カットモデルの時にもお世話になった、
ぜろ

「骨の髄までカットモデルマニア」の、こじこじさん、
つまり、
カットモデルを5艦、
①2メートル10センチ精密カットモデル1号艦を再現した、1/700モデル
②同2号艦を再現した、1/700モデル
③旧1/700メカニックモデルのストレート(無改造)組み。
④現行品1/700ニューメカニックモデルのストレート組み。
⑤ノーマル旧1/700(メカニックモデルの外装のみ)
----に加え、
「宇宙戦艦ヤマト メカニックファイル」も、
宇宙戦艦ヤマト ヤマトメカニックファイル(BOX)
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宇宙戦艦ヤマト ヤマトメカニックファイルクリア(BOX)
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見せ方を変えて4艦
(クリアVer.含む)+バラした状態
と、同一・関連テーマで、
ヤマトのモデルを9艦も揃える

強者(つわもの)の方が、
さらに貴重な、この野村トーイ版ヤマトプラモを所有され、
20年ほど前に完成させた無改造作例を、
大判画像で、おしげもなく公開してくださった!

↓ここにチラ見せ公開。
らん
大判元画像はこちら。
上面
側面
強制パース
前方から
後方から
斜め後方

そこで今回は、この画像で徹底比較検討してみたい。
比較対象は、
A.図面をクリンナップしたものと、
B.その図面通りに立体化したワンオフの1/700モデル
----で、どちらも作成者は、ブラスタルゴ氏

こじこじ氏の補足説明によれば、

●第一艦橋は窓のモールドがない。(作例はシールで窓を再現)
●副砲にも測距儀がある。
●パルスレーザーの方向が奇妙だが、組立説明書どおり。
----とのこと。

↓というわけで、説明書をここに再録。
setumeisho

木製ヤマト(プロトタイプ)の記事の時にもやった、
最大画像サイズを生かしたままの、3分割側面。
1の3
単体で見る限り、見慣れた側面図と印象は変わらないが、
船舶設計図面に忠実な立体B(中↓)と重ね合わせると、
265
横方向に短縮されているのがわかる。(↑反転像がキット)
このため上から見ると、
↓横幅が増して、太ったような印象(左)を受ける。
niku
↑右はB(ブラスタルゴ氏作の、船舶図面通りに立体化した自作モデル)

キットの司令塔周り(中)は、船舶図面A(上)にきわめて忠実。
reitou
各砲台、半球を上から押し潰したようなパルスレーザー外殻等、図面にきわめて忠実。
↓青バックがB、それ以外はキット。基本形状は一致。
かくし
↑先述通り、野村トーイのキットには第一艦橋に窓枠のモールドがなく、作例はシールを使用。
↓キットには副砲に余計な測距儀がついているが、それ以外はほぼ図面通り。
karipu
↑第二副砲下の両脇にある、シャッターまで図面に忠実。
↓パルスレーザーの砲身の向きは、船舶図面Aにほぼ準じているのがわかる。
うえ
↑第二艦橋前縁が、かすかに湾曲しているのが、この船舶図面Aの特徴で、キットも忠実にそれを立体化。
↓(上)波動砲口周りの造形とパーツ構成が独特で、他の立体商品とは異なる。
かんり
↑キット(中)は司令塔から艦首までの距離が短いため、このアングルでも、パースに図面どおり(下・B)の大きな角度がつかない。

このキットは、なにせ完成した姿を誰も見たことのない幻の逸品だけに、
伝説が一人歩きして、究極のヤマト模型なのではとウワサされていた。

その最たるものは、
きっと設定三面図の矛盾、すなわち、「ロケットノズルの横幅が長く(上面図では21メートル径)、縦径が短い(側面図で15メートル径)」ところまできちんと再現して、楕円になっているのでは?
----という理想像。

しかし、どうやらノズル終端は真円になっているようで、
↓B(上)とキット(中)の後半部分の比較。
xxxx
↑キット終端部のアップ(下)


それもそのはず、アニメ設定図面はいざ知らず、船舶図面では、後端は真円になっていたからである。
↓モスグリーン地の後面図Bは、ブラスタルゴ氏が船舶設計図面をもとに独自に作図したもの。
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↑青バックは、B.ブラスタルゴ氏の自作モデル。


というわけで、今日の記事は、
*貴重なキットを、ほぼ原型通りに無改造で、ディテールが判別できる明るめの塗色で完成させ、その画像を大判で公開して下さった、こじこじさんと、
*図面だけでは比較が難しいところ、立体にまで起こしてくださったブラスタルゴさん
二人の存在なしには、構成できなかった。

改めてご両名の偉業に、感謝申し上げます。