29 | 空痴漢

空痴漢

次の痴漢の衝動が空を切るために。

同時に、主宰者が出席するミーティングで、痴漢等の問題をなるべくありのまま話すよう求められた。


「話すことにより、その事実が『経験』として定着する。話さないと、自分の中で溜まっていき、『欲望』となってしまう」と言われた。



もちろん、それまで、自分が痴漢であることを精神科医やカウンセラー以外の誰かに向かって表明したことはなかった。


聴き手(ミーティングの参加者)に向かって表明することは怖かった。


「恥」に対する怖れがあった。