アルコール依存症の治療薬は抗酒剤、断酒補助薬、飲酒量低減薬の大きく3つに分かれるようです。

 

【アルコール依存症の治療薬】

 

アルコール依存症 薬にアプリ…広がる「減酒」のアプローチ | AnswersNews

 

私は今までの薬(眠剤等)と縁を切り、「レグテクト」という飲酒欲求を抑制するお薬のみを服用しています。

 

【レグテクト (一般名:アカンプロセート)】

アルコール依存症は、飲酒のコントロールが困難になり、ふつうの社会生活ができなくなる状態です。強い飲酒欲求にさいなまれ、朝から晩まで1日中飲み続けるようになります。飲まないと、いわゆる禁断症状として手のふるえや発汗、動悸、イライラ、不安、不眠などを生じ、さらには幻覚やけいれん発作を起こすこともあります。

このお薬は、断酒補助薬です。脳に作用し、アルコール依存で高まっている神経活動を抑制することで「飲みたい」という飲酒欲求をおさえます。アルコール依存症の治療は、カウンセリングなどの精神療法や、断酒会への参加をはじめとする心理社会的治療が中心になりますが、それに加え この薬を併用することにより断酒の成功率が上がるそうです。

 

【抗酒剤との違い】

レグテクトは昔から使われている抗酒薬のシアナミド(シアナマイド)やジスルフィラム(ノックビン)とは異なり、肝臓ではなく、脳で作用するため、肝障害の心配がないそうです。

 

抗酒薬は飲酒してしまうと救急車を呼ばないといけないくらいの薬らしく、患者本人が服用を嫌がるので、家族が飲み物などにこっそり忍ばせて、何も知らない患者がうっかり飲酒して、救急車の常連になるという漫画を入院中に読みました。怖いですね。。。

 

 

【レグテクトの薬理】

飲酒欲求にスイッチを入れる脳内の伝達物質であるグルタミン酸によって引き起こされる脳内の過剰な欲求を緩和します。

即ち、アカンプロセートが神経細胞の受容体(スイッチによる命令を受け入れる部分)を封鎖して、伝達物質であるグルタミン酸分子の受容体への付着を防止することで、欲求命令の伝達を防ぎ、飲酒欲求が抑制されるそうです。

いや、難しい。。。

 

【レグテクト服用の感想】

レグテクトを服用して約2か月になりますが、正直、効いているのかどうかはわかりません。

今のところ、飲酒欲求はありませんが、これが薬のおかげなのか、アルコール専門病棟での入院治療による効果なのかは不明です。

一般的には6か月間服用して効果を体感できるようです。

 

 

【セリンクロ (一般名:ナルメフェン)】

セリンクロは、アルコール依存症患者の「減酒」をコンセプトとした国内初の薬剤だそうです。

セリンクロはオピオイド受容体を阻害することで、飲酒欲求を減らします。飲酒の1〜2時間前に服用すると、お酒を飲んでも、以前ほどおいしいと感じられなくなり、結果的に飲酒量が減少します。 ゴールは断酒ではなく、減酒なのですね。 

セリンクロは断酒ではなく減酒を目的とする「ハームリダクション」という考えが広まりつつある中、世の流れに沿った薬と学びました。

 

【レグテクトやセリンクロは補助剤】

私はレグテクトだけの服用ですが、レグテクトやセリンクロはあくまで「断酒や減酒の補助剤という位置づけ」ですので、薬を服用しつつ、通院と自助会への参加との併用で、アルコール依存症と向き合っていきたいと思います。