高校の保護者会に行ってきました。

日本のように体育館に椅子がいっぱい並んで、

壇上の先生方の話を聞くというのを想像していたら全然違いました。

ブースのない合同企業説明会と言う感じ。

街頭の占い師みたいでもありました。

壁際一周と、真ん中に一列机を並べてそれぞれの教科の先生が座っていて、

向かいに保護者が座る椅子が二つづつ。

授業はみんな選択制なので、

自分の子供が選択している教科の先生の机に行って話を聞くという形でした。


なので前に旦那さんが、

「ESLの授業が、YouTube見るだけなんて間違えている!

保護者会で文句言ってやる!

先生たち大変だぞ!」

って言ってたので、大勢の前で一人で興奮して文句を言うのかと心配していたけど、

その心配はありませんでした。


息子の教科は、英語ができないので「ESL」と「カナダの社会」。

選択授業は、体育のみ。

半年後からは、「コンピューター」

「大工」と、「家庭料理」を希望したけど、英語ができないので却下。

毎日、午前中は英語とカナダの社会。午後はスポーツ。

(夢のようだよな。)



まずは、例の「ESL」の担任の所へ。

子供の名前を言ったとたん、先生の顔はぱっと明るくなって、

「あ~!彼のご両親?彼はとてもよくやっていますよ。

クラスも、レベル1だったんですが、先週、レベル2に変更しました。

友達もたくさんいて、楽しそうにしていますよ。」

旦那さん、思わず、

「うちの子の話ですか?」


授業内容、YouTubeのことを聞くと、

「パソコンを使って授業を始めるにあたって、

全くパソコンを使ったことがない子もたくさんいて(移民が多いので)、

最初の1か月ぐらいは、個別にオリエンテーションをして、

指導中ではない子供たちには自習でYouTubeを見てもらったりしていました。

でも10月からは、通常授業に入っています。」


そうだったんだ!

いきなりここで、私達の肩の力が抜けた。


家で英語の本を読む宿題のみが毎日出始めたけど、

すぐ嘘をついて、だまして必死にサボろうとする息子。


宿題について先生に聞いてみた。

宿題は、教室にあるレベル別の本を、家に持って帰って、毎日30分読む。

薄いので、1日1冊読むことも可能。


宿題をやったかどうか、どうやって分かるか聞いたところ、

毎日、記入するファイルがあって、それを提出することになっているから、

やっていないと必ず分かるとのこと。


その記入内容は、


1.本の内容

2.その内容から思い出した自分の体験

3.感想


というもので、なかなか良くできていると感心。

これなら、ちょろまかすことは難しい。


先生は、

「1行の子もいましたが、息子さんはたくさん書いていましたよ。

文法や、スペルミスはたくさんありますけど、よくやってます。」


そんなの見たことないけど!(・∀・)

絶対学校でちょろっとやってる!

まあいいか。

読まなきゃ書けないはずだ。

先生にお任せしよう。

頑張って「宿題やれー!」って言わないようにしなきゃ。


ホッとしつつ、

家でのあのだらけようと、友達の話なんて1人以外聞いたことがないので、

狐につままれたような気分で次の先生の所へ。



「カナダの社会」の先生。

夕方だったので、何かむしゃむしゃ食べていた先生。

うちの旦那さんが、ガリガリの浮浪者みたいないでたちだからか、

近寄ると怪訝そうな顔で見上げられた。

けど、名乗ったとたん、またまた顔がぶわっと派手に明るくなって、

「彼のご両親?もうあの子、可愛くて可愛くて、私だいすき!」

?!?!?!?ヾ(@°▽°@)ノ

むちゃくちゃ顔が派手に動く先生。

「ありがとうございます。子供も学校が楽しい?って聞くと、

楽しい!社会の先生がすごく面白いからって言ってます。」

「ああ、もお嬉しい!

私は、勉強は楽しくなきゃって思って、

とにかくいっぱい笑わせて発言させるの。

内容なんて、おかしくても、正しくなくてもいいの。

人それぞれなんだから。

授業では、発言したら、リサドルってこの授業でのお金がもらえることになっていて、

それが成績に反映するんです。

彼はいっぱい発言して、いっぱい貯まってますよ。

自分の国の言葉で話したら、リサドルが減るんですけどね、

手を挙げて許可を求めたらOK。

彼は、数分おきにもう一人の日本人と話したり、言い合いしたりしてますけど、

ちゃんといちいち、ひつこく手を挙げて、許可を求めるんですよ。

手を上げないから、マイナスになっちゃった子もいるのに。

うるさいけど、皆のいいお手本にもなってます。」

?!?!?!?ヾ(@°▽°@)ノ

またまた狐につままれたようだけど、

リサドルがもらえる = 餌が目の前にある & 人と競える

まさに息子のスイッチを入れる最高の方法!


この前の、赤点ぎりぎりの50点台だったテストのことを聞くと、

「州都の名前とかを覚えるのは苦手みたいだけど・・・。」

って、成績はテストだけじゃない!って感じだった。


ラッキーなのか、

先生が良い先生なのか、

カナダならではか。

どちらにしろ、まあ良かった。


クラスメイトに突然切れて恨むとか、

これからまだまだ問題はあるだろうけど、

忘れ物が多く、計画が立てられない、のんびりの息子にも、

どうにかやっていけそうだ。


良かった。

良かった。


ありがたい。

ありがたい。

嬉しい






高校に貼ってあったポスター。
「美容術」選択の生徒が、「有料で髪切ってあげますよ~」って。