流れる景色をぼーっと眺めるだけの贅沢な時間。
スマホをいじってるなんてもったいない。
世界を巡るこの列車には、実にいろいろな人が乗っている。
4~5才だろうか黒人の少年は、私のことが珍しいのか、
ずっとこっちを見ている。
笑顔で軽く手を振ってみる。
照れたような笑顔で応えてくれる。
少年のお母さんが会釈してくる。
いいね、いいね。楽しいね。
彼らがどこに行くかは知らないが、
父親の所に行くのかなと、勝手に想像してみる。
あちらではアジア系の子供達が
お母さんに激しく怒られている。
さっきから列車の中を走り回っていた子達だ。泣き喚く子供達。激しいお母さん。
周りの大人達は迷惑そうだ。
そんなことはお構いなしのお母さん。
母は強しは万国共通なのだろうか。
布を被った女性達が、同じ方向に礼拝している。熱心なもので、感心してしまう。一緒に心の中で祈りを呟く。
いいね、いいね。楽しいね。
周りの人たちには、
私のことがどのように写っているのか。
一人旅するアジア人。
そう見えるのだろうか。
急ぐ旅ではなく、目的地まで周り道をしても良い。
緯度にして、私の故郷よりも少し北。
経度にしたらけっこう西。
目指すは嫁はんの故郷へ。