朝から霧雨が降り続く涼しい夜だった。
布団に入り気持ちよくうとうとしているのだが何かいつもと違う感じがした。

(いつもより部屋が明るくないか?)

カーテンが半分ほど空いていたのだが部屋の奥のまで何かに照らされているようだった。
そんなことを考えているうちに外の通りの音がだんだんと大きく聞こえてくる。
誰かの話し声がすごく近くに感じる。

「やめろー、ぶつかるー、ぶつかるー」

まだ体が動くかのを確かめるために足に力を入れてみる。
とたんに体の周りの空気の密度が高くなっていくのが感じられた。
空気の壁で体を囲まれたようだ。

うっすら目を開けてみる。
あおむけになっている自分の右側に白くぼんやりとしたものが立っていた。

(こっちに気づいていない?)

そこには長い耳を頭の上にはやしている着ぐるみの白いウサギがいた。

(・・・ウサギ?・・・)

今度は自分の頭が真っ白になる。
目を閉じ動かない体の力を抜く。まだ少しからだが動くようだ。
ウサギはまだそこに立っていた。
ウサギと目があう。
少しづつウサギの顔がこちらに近づいてくる。

ものすごく粘性の高い液体の中で体を動かしているを意識しながら半身をおこし声を絞り出した。

「・・・なに・・するんだ・・・」

ウサギは驚いた表情を見せるとまた輪郭がぼやけ白い影となってきえてしまった。
部屋は静かになりベランダの外にある街灯の明かりが窓越しに部屋を照らしている。
いつもと同じ薄暗さが戻っていた。
ぶつけられた車が戻ってきました。
アルミホイールがまだ仮なんですが・・・・
・・・・届くまでにはいているものは色は違いますがまぁいいでしょう。

で、修理代もまだ確定はしていないんですが
今のところ95万円!。
保険会社から見れば全損(中古価格より修理にお金がかかる)です。
特約つけておいてよかったです。

明細を見るとほぼフロント外装を全取替えしてます。
これでエンジンとラジエータに何にもなかったんだから一体型パーツの修理は高くなります。

で、いちばん高かったが塗装費用。

紫外線でだいぶ色が薄くなってたらしく新品のパーツとのバランスが悪かったみたいで
担当ディーラの人が「全塗装で!」といってくれました。
修理とは関係ないのに、いい人です。

戻ってきたのは買ったときみたいに色鮮やかなボディーです。
塗装で消せなかった傷もちょっとはありますが外見はほぼ新車です。

ホイールが届くのが一ヵ月後。
ついでに車検の予約もしておきました。


まだ車が戻ってきていないので一人で練習です。

暑いです。
こういうときは室内で遊ぶに限りと思っていたのですがお店はいつもより人がすいてます。
たぶん外に出ることすらいやなんでしょうね。

で、涼しいところで練習です。

散々フォームをチェックしてきましたが今日は練習テーマはシンプルです。

「キューをまっすぐ出す!」

・・・・・だんだん技術論ではなく精神論になってきたかもしれません。
構えてからキューをまっすぐに出すイメージと撞点(どうてん)だけを意識します。
だいぶいい感じに戻ってきました。
まだ怪しい配置はありますがそういうのはもともと難しいんだから簡単なものを確実に入れられればいいんです。
そういえば以前はキュー出しを一番に考えていました。

そんなこんなでボーラードの結果は146と138。
$玉とお酒と絵空事

前回100を超えられなかったことを考えれば相当な進歩です。

このままもうちょっと練習をと思ったのですがとある理由で集中できなくて終わりにしました。

えっと・・・・・隣の台でやっている人が汗臭くって・・・・・・。
いつものように早い時間からお酒を飲んで休日を過ごしていた。
これまたいつものようにいい気分になって床に寝転がって寝てしまった。
目が覚めると既に日付が変わっていた。なんだか時間を無駄にしたような感じがしたが体にまだアルコールが残っていたので寝直すことにした。
十分に寝た後なのですぐに眠れるとは思わなかったが目がさえて布団の中でもぞもぞとしていた。

(コーーン、コーーン)

遠くの方から聞き慣れない音が聞こえてきた。また頭の悪いやつが酔っぱらって何かやっているんだろうと思った。

(コーーン、コーーン)

そして音は近づいてきた。そんなに大きな音ではないこちらに向かってきているように感じられた。

(コーーン、コーーン)

(まだ体が動く。金縛りじゃないな・・・・)

布団の中で寝返りながらなにげなく目を開けてあおむけになると目の前に直径1mぐらいの薄暗い球体が浮かんでいた。
とっさに手を出した。
それに手が触れた途端にぱっと明るくなって何か人の顔が浮かび上がったようだったがすぐに消えてしまった。
どこかで見たような気もしたが思い出せない。

(コーーン、コーーン)

まだ音は聞こえている。

(コーーン、コーーン)

おかしい・・・すぐそばで音が聞こえる。

(コーーン、コーーン)

・・・ベランダで音が聞こえる。

(コーーン、コーーン・・・・・るの・・・・)

・・・!!

(・・・・てるの?・・・・)

女の子の声がした。
まだたどたどしいしゃべり方だ。

(まだ体が動く)

目線だけベランダのほうに向ける。
カーテンは閉まっているがカーテンレールのフックがはずれてめくれていた。

そこから覗きこむ女の子と目があってしまった。
とっさに視線を外し目をつぶった。

「何してるの?」

突然耳元からあの声がして飛び起きて周りを確認した。
外の明かりがうっすらとさしこむ部屋の中にはあの声も音も聞こえなくなっていた。
早い時間からお酒を飲みはじめていたその日はちょっと横になった隙にうたた寝をしてしまった。
目が覚めた時には既に日が変わっていた。
グラスに残っていたウィスキーを飲み干しふとんに入った。
どうも気持ちよく寝ていたらしく布団にもぐりこんだ後でもなかなか寝つけない。
タイマーオフをかけたテレビの番組が流れるあいだ何度も寝返りを打っていた。

ようやく眠くなり体の力が抜けると同時に違和感を感じた。

何かに押さえつけられている気がする。
目を開け周りを確認する。
体が動かないのを確認すると周りに4、5個の黒い影があった。
その内の右横にあった影が長い髪の女の人に形を変えながら近づいてきた。

(・・・・あぁ、またか)

前にも見たことがあるような気がするこの女の人はこちらを見るだけで何もしてこない。

(目の前にこないだけましか・・・・)

私は女の目線から目をそらし動かない体をそのままにして眠りにつき無事に朝を迎えることができた。