私のように経過観察中の身だと、よほど突発的な病変でもなければ診察時に医師と話すことはそう多くはありません。検査結果の説明と次回の予定を聞くだけです。10分あれば十分です。

退院して半年も経つと、再発、転移さえなければ医療に関することよりも食事、睡眠、運動など生活に関する部分の方に関心が移ってゆきます。

だからといって、診察時にこうした生活面の相談をされても医師は困ってしまうでしょう。生活に関わる部分は医師よりもベテランの看護師や栄養士の方が得意分野です。

入院中なら病棟の看護師に話を聞けそうですが、実際は無理です。入院した経験のある方ならおわかりかと思いますが、病棟の看護師は無茶苦茶忙しいのです。分刻みで動き回っています。気の毒でゆっくり話などできません。また、話ができたとしても「先生に聞いて下さい」となります。

私も入院中「夕食は食べられないので抜いて下さい」「血栓予防のストッキング、かゆいので脱いでいいですか」等々看護師に伝えても返ってくる答えは「先生の許可が必要です」となりました。何かあったら責任を問われるのでこうなってしまいます。

支援センターでは、患者は名乗らなくてもいいし話が主治医に伝わることもありません。その分スタッフは気軽に一般論で話をしてくれます。

例を挙げると 診察室なら
 
医師 「調子はどうですか」
「首が痛いです」
「CTには何も写ってませんから心配ないですよ」

これが支援センターになると「首が痛い?枕のせいじゃないかな。どんな枕使ってます?」「お家に角度調節できるベッドは無いですよね。余ってる布団や座布団でこんな風にしてみたら」と小一時間かけてタオルを使って実践してくれました。

食道がんでいちばん困る食事についても
「食べられないんです」と医師に訴えても
「少量ずつよく噛んでください」ですが
 
支援センターなら 「何だったら食べられますか?」
「飲み込みの訓練は氷をペロペロしています」「そう、氷ならなめれるの、それならにんじんジュースでも鳥ガラスープでも氷にしちゃってぺろぺろして下さい。そのうちなんでも食べれるようになるから大丈夫ですよ」とアドバイスしてくれました。

食道がんを告知されたときも、そもそも食道がどこにあるのかもわかりませんでした。漠然とノドのあたりかな、ぐらいの知識しかありませんでした。

医師もそもそも食道がどこにあるかから説明しなければいけないのでは大変です。
 

「次回の診察前に支援センターによってパンフ貰って看護師から食道がんがどんなものかざっと話を聞いておいて下さい」としておいた方が楽だし診察時間も短くて済みます。

こんな人に支援センターを利用してほしい

1.がんに不安をもっているが、どんながん検診を受けたらいいのか分からない。

 

2.告知を受けたが医師にどんなことを聞いたらいいのか分からない。

 

3.お金のこと、仕事のこともソーシャルワーカーに相談できます。

 

4.告知を受け落ち込んでいる方には臨床心理士が対応します。



是非気軽に支援センターをのぞいてみて下さい。置いてあるパンフや書籍も国立がんセンターをはじめとしたエビデンスのしっかりした情報に触れることができます。

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