前回は、エホバの証人1世親がどのようにこの宗教の一員になるのかを、ざっくり説明しました。

 

では、2世子供の場合はどうなんでしょうね?

 

実は、最初のきっかけ(つまり伝道や友人からの勧誘)以外は、ほぼ、同じ道をたどります。違いは教えを与えられる相手が「親」というだけです。ですから、説明は不要だと思います。自分がそうだったから分かります。

 

このきっかけとなる始めの一歩。小さな違いに見えますが・・・実際には大きく違います。天と地ほどに違います。

 

なぜなら、1世親はひとから聞いて、「自分で選択」してこの宗教にかかわったのですが、2世子供の場合は違います。選択肢など全くありません。

 

有無をいわさず、つまり子供の気持ちや興味、大人になってやりたいこと、なりたい自分の将来像・・・これらすべて、全く考慮されず、強制的にこの宗教に入らされます。

 

なりたい自分にもなれないの?と思うでしょうが、その通りです。

 

まず、集会や奉仕(営業)などへの参加が忙しく、とてもじゃないですが、勉強や遊びに時間を使う余裕などもらえません。

 

挿絵1:前回日本の集会と思って掲載したのは台湾かどこかみたいでした。

これは日本って書いてあるので間違いないでしょうwww

外なんで良く分かりませんが。

 

そして、当然のように将来は「開拓者」(つまり、営業活動に人生のすべてを捧げる立場)をめざすのが当然と親からも周りからも圧力を掛けられます。

当然のこととして、普通の就職も出来なれば、大学といった教育も全否定されます。

 

挿絵2:エホバの証人は大学など高校以上の教育は「世の知恵を教える高等教育」と呼んで、クソの役にも立たない時間の無駄として退けるよう教えられます。

まあ、実際には自分の頭で考えるよう教育されるとエホバの証人の教理がウソだとバレるから、というのがホントのところでしょうね。古代エルサレムの滅びの年号など、いい例です。

 

 

頭の良い子供は特に、この選択肢の無さに苦しめられます。自分の才能が空回りしていることをいやというほど実感するからです。

 

さて、じゃあなぜこんな過酷な道を、まるで子供自身が自分で選択したかのように生きるのか?エホバの証人2世の子供達は、集会にも奉仕にも。まるで喜んで積極的に参加しているようにさえ見えるのはナゼ?と思えるのではないでしょうか。

 

自分の経験から言うと、そういう状態の子供というのは、本当の自分を心の奥底の片隅にギューっと小さく押しこめ、固く鍵をかけられたかのような状態になっています。

そして、外面的にはにこにこ、まるで本当に信仰があって喜んでこの宗教を実践しているかのように振る舞います。

 

この状態、当の本人である自分すら騙している可能性があります。

 

なぜ、こんな状態になるのでしょうか?

 

まず一つ目。

大きな要素は、親からの「虐待行為」にあります。

 

ご存じのとおり、今となっては随分聞かれなくなりましたが、その昔は「ムチ」あるいは「おしおき」と様々な呼び方がありましたが、他でもない、身体に対する虐待、激しい痛みを伴う暴力ですが、これを与えながらエホバの証人の教理を教える、という手段がとられていました。

 

報道でエホバの証人の日本支部が盛んに否定している虐待行為、それが「ムチ」です。

挿絵3:特に母親JWは、ムチを与える時逆上している場合がほとんど。集会でブチ切れた親が、ムチを予想して泣きわめく子供を引きずりながらトイレに消えるのを見ていると、こっちも縮み上がったものです。

 

 

たとえば、集会で居眠りする子供。無理もありません、学校で疲れ、宿題もそこそこに夜の7時から9時まで、椅子にすわってわけのわからない集会の内容を(大人でも理解が難しい内容が多かった)微動だにせず聞かなければなりません。当然眠くなります。当たり前です。子供ですよ!

でも、これはムチの対象になります。集会中だろうがなんだろうが、トイレに連れ込まれてお尻をむき出しにされて、定規やガスホースなどの道具で思いっきりひっぱたかれます。

その痛さ、声も出ないくらい痛いです!!(経験者は語る)

 

 

挿絵4:別に定規に罪はないけど、これを見るといやーな思い出しかない・・・

これで叩かれた経験のある子供って、エホバの証人の2世くらいでしょうねえ。あとゴムホースという、ナチスのゲシュタボが囚人虐待に使っていたものに匹敵する道具もあったり。まさにサディストです。

 

どんな屈強な大人の男でも、逆らうと身体に耐えがたいひどい痛みを加えられると、どんなに理不尽でおかしな命令でも従順に従うようになりますが、それと同じです。

 

子供にとって、ムチをされることは死ぬほど怖い事です。

それを「聖書的な訓練」とかなんとかいいわけをして、子供たちにエホバの証人の宗教教理を、文字通り「叩き込む」ために使ってきました。

 

そんな目にあえば、どんなに眠い集会でも、必死になって目をさまして、勉強している振りをするようになります。

 

不思議なことに、そのうちどうすれば親に怒られずに集会を無事に過ごすことができるか、だんだんコツが分かってきます。

 

子供というのは、生存本能が極めて高いですね。

 

さて、続きは次回です。