さて、すっかりシリーズ化の様相を呈している、JW2世問題記事ですが・・・

 

今回は、

「エホバの証人の子供は、親からどんな宗教教育を受けるのか?」

順をおって説明します。

 

まず、「親そのものがエホバの証人になるにはどんな過程を経るのか」をざっくり説明します。先にこれを知った方が分かりやすいと思いますので。

 

1.伝道(これを野外奉仕という)なり、友人からの勧誘(これを非公式の証言という)なり、エホバの証人から聖書の話を聞くのがきっかけとなります。

 

ここで断るのが、一番面倒が少ないwww

 

挿絵1:海外の伝道の様子。やらせだがまあこんな感じ。人物が外国人だとなんか聞いてみたい感じがするのは日本人の感覚かなあ?(笑)

挿絵:これも海外で職場での非公式の証言。これも撮影用のスタッフだが、ウソではない。

挿絵3:最近JW組織が力を入れているカート奉仕。写真はフランスらしいが、海外だとかなりスマートな感じに見えますねえ。日本では駅前とかで目撃されますが、これとはかなりイメージ違います。

 

 

2.関心があると分かると、何度か短い訪問を繰り返して、聖書の話題を交えて会話し、友好関係を深める。

(これを再訪問と呼んでいる)

 

3.何度か短い訪問を繰り返すうち、エホバの証人発行の本(出版物という)を使って、分かりやすく説明する(実際は聖書を自分たち独自の解釈で説明する)段階にはいる。

(これを聖書レッスン、以前は家庭聖書研究と呼んでいる)

 

挿絵4:夫婦そろってのレッスン風景(これもスタッフですが)海外は夫婦そろってって・・・多いのかな?日本では主婦ひとりって場合が多いと思われ。

 

4.レッスンが定期的になると、いよいよ核心のエホバの証人の教理を教えにかかる。最初は子育てとか、人間関係とか、家庭の幸福とかの話題だけだったのが、この段階になると聖書を詳細に学ぶことが大切だと思うようになり、例えば「悪はなぜ存在するのか」とか、「神が実在するという証拠はあるのか」とか、「将来人類はどうなってしまうのか」というような、人間として基本的に疑問に思えることの答えが聖書から知ることができると教えられる。でも、本人は聖書を学んでいるつもりなのだが、実際には巧みにエホバの証人独自の解釈を教えられることになる。

 

5.レッスンも長くなると数年に及ぶ人も多いが・・・さすが全世界に800万人以上の信者と140年以上の歴史のある宗教ともなると、どのように信者を獲得するかを心得ている。だれでもその手順にならい出版物から教えればエホバの証人を育てることができるようになっている。

 

6.そのうち集会に誘われ、そこで大歓迎を受け、自分はここにいるべき存在だと心から感じるようになると、集会に休まず出席するようになり、会衆(地元の集会に集まる1単位の集団のこと)の皆に認知される。そのうち自分も伝道を始めるように勧められる。

ある程度聖書の知識とふさわしい生活態度を持てていると判断されると「バプテスマを受けていない伝道者」として会衆に登録され、ここから呼び名に「○○兄弟、○○姉妹」という敬称が付けられる。この段階でほぼ片足を組織につっこんで抜けられない状態となる。

 

挿絵5:ハイ、出ました日本の風景。やらせですが、この写真はかなりマシなほうです。JW.ORGサイトの動画、日本の場面になると急に登場人物が棒読みとカチカチ演技で、見ている方が恥ずかしくなる(笑)日本人って、なんでこう表現が下手なんでしょうね?そういえば、最近ネクタイとスカート不要になったらしいですが、昔気質のJWにとっては天地がひっくり返る変更ですね(笑)

 

 

6.伝道者になると、次の段階まではとんとん拍子。

あくまで現段階は「仮会員」のような状態で、本当に仲間となっているわけではない。大会(地元のいくつかの会衆が一同に集まる大型の集会。年に数回開かれる)にて「バプテスマ」と呼ばれる儀式を経て、晴れて正式にエホバの証人になるよう勧められる。

 

挿絵6:大規模大会の様子。最近は資金難なのか、このような何万人も集まる大規模大会は「国際大会」と呼ばれる、特定の国で特別に海外の信者を招待するような大会でしかお目にかからなくなった。とにかくJWが国際的な組織なのが良く分かります。通常の地元の大会では、大抵1000人から多くて6000人規模だと思います。

 

7.バプテスマを受けるには、完全に「エホバの証人独自に解釈した聖書の教理」を頭に叩き込む必要があるので、長老(会衆の世話人のような存在)とともに、出版物を使用して、本人がエホバの証人教理を理解し生活で実践しているか、その程度を明らかにするための話し合いが行われる。ここで合格となると、次の大会でバプテスマを受ける許可が与えられる。

 

8.大会では、バプテスマのためにプールが用意されており、一人ひとり介添えのもと一瞬だけ水に沈められ、これで正式なエホバの証人と認められる。

 

挿絵7:バプテスマの様子。これも外国人だと絵になるねえ。

 

 

その際、大会のプログラム内でバプテスマに向けての話がされるのだが、その中でエホバの証人の組織の一員になることを宣言させられる(実際には皆への質問に「はい!」と答えるだけだが)

これで、死ぬまで(ホントに殺されたりしませんけどね。でも排斥はつらいよ)抜け出せない契約を交わしたことになる。当の本人は「神に献身」したつもりだが・・・ホントは「組織への献身」だったってオチです。

 

これが、だれでもエホバの証人になるために経なければならない過程です。

このように、かなりハードルが高いので、気軽にエホバの証人になれるわけじゃないってことが理解できると思います。

 

次回は、これを踏まえて、じゃあエホバの証人親はどのように子供に宗教教育を与えるのか?を説明したいと思います。