芸術監督公開トークシリーズVol.3 創作の場としての公共劇場 | サッチーのミーハーシナリオブログ

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アダム・ランバート(Queen)=神の声域
成河(ソンハ)さん=演劇の神様 をずっと応援しています。
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舞台・映画・テレビ・ときどきプライベート。

(注)脚色・盛りもあります。

⚠️長くてマニアックです。


去年世田谷パブリックシアターから始まった公共劇場舞台監督トークシリーズ。


さいたまは行けなかったけど今回地元KAAT主催。(今さら無料かながわメンバーズに登録した。KAAT主催公演が県民割りになるらしい。今年はもっとKAATに通いたい)

相棒ライナスさんと行ってきました。


いつものNHK横浜訪問。
どうする家康仕様なエントランス。
W山田くんの迫力。



#神奈川芸術劇場ホール
1/12(水)19:00
登壇者
#小川絵梨子 (新国立劇場)
#近藤良平 (さいたま芸術劇場)
#長塚圭史 (神奈川芸術劇場)
ゲスト
#桑原裕子 (とよはし芸術劇場文化アドバイザー)
オブザーバー
#白井晃 (世田谷パブリックシアター)
進行役
#成河

(某公演初日予定だったからか)知り合いも少なめだったけど、ロビーで少し情報交換。
整理番号順に入場。
三列目センターに座れた。
一般観客は三百数十人前後かな。
各劇場関係者さんが通路後ろにずらっと。
演劇好きな人が濃縮されたような客席。

下手から手話の方、進行役成河さん、小川さん、桑原さん、近藤さん、長塚さんの順。
あれっ、白井さんは?
欠席?
と思ったら上手スクリーンに京都からリモート登場。

成河さんは自身のトークショーでは自由に喋りまくるイメージだけど、進行役となるといたって真面目、やや緊張気味。
進行表📋を見ながら今回ホストKAAT長塚さんが考えたテーマ「創作の場としての公共劇場」に沿って進める。

客席ではメモをとりながら超真剣に聞き入っている方々もいましたが、サッチーは登壇の皆様の表情込みで参加したかったので内容はうろ覚えです。
時系列だとまとめきれないから、登壇者別に書きます。
クラウドファンディングに関する件など。
成河さんからの質問に答える内容です。

小川さん(新国立劇場)
(他の登壇者たちから国立、国を背負ってる、地域も広い、大変そうと言われる)
コツコツシリーズで一年かけて、演出、戯曲、演者を育成中。途中で非公開で披露したりするがいつかは観客の前でもしたい。
研究所で、役者を育成しているが、新国立劇場としての見返りは特に求めず。
他の劇場などでも活躍してくれたら嬉しい。任期が来たら後任には自分が提案したシリーズなど継続してくれたら嬉しいが、どうしてもってこれだけはお願い🙏事は一対一で話し合う。
イギリスのナショナルシアターに行った時のエピソードなど。
横の成河さんの進行が上手いことを何回も褒める小川さん。成河さんは新国立劇場のチラシが特に力が入っていて、チラシを見ただけで行きたくなると褒める。

桑原さん(とよはし芸術劇場)
桑原さんはサッチーが以前から尊敬する劇作家、演出家、KAKUTA主宰、女優さん。
高校演劇で賞を獲り、十代で多数の劇団にスカウト。
数年前も座高円寺のトークショーに行った。
アメリカに留学、武者修行に行った時の話は、お笑い芸人さんに劣らない面白さ。
去年の舞台「せん光ばなし」客演も素晴らしかった。
成河さんから「文化アドバイザーって何ですか?芸術監督となにが違うの」とつっこまれ
「私、町田出身なんでとよはしとは全く関係ないんです。前任の俳優平田満さんは豊橋市市長と同級生で知り合いだらけで頼まれたらしく、僕は俳優だから芸術監督的な事は出来るか分からないからアドバイザーなら良いよと引き受けた流れでそのまま文化アドバイザーになっています」
育成プロジェクトは市民、高校生(他の地域からでも良いが基本通える人)からオーディションで選ばれた人たちがワークショップに参加して発表する。古民家みたいな所を借りきってる。
一度文化祭みたいな企画で、市民も参加してとても楽しかったので
桑原さん「またやりたいね!」と制作スタッフ陣に言ったら
「死んじゃいます😵💦」と言われるくらい人材的にハードらしい。
予算、人手があればやりたい。
変わらず桑原さんのトーク力、抜群でした。

近藤さん(さいたま芸術劇場)
ファッション、髪型からしてばりばりのエンターテインメント、演者の雰囲気。
いま、さい劇は改修工事中で主催公演は多劇場を借りて公演。
大々的に改修と言うより、防火設備やら中の細かい部分を強化中。
さい劇が出来る前はキャラメル工場だと知り、ワクワクしている。
劇場は改修中なので人伝に聞いて、埼玉の沼や、伝説の地を訪れて埼玉広いので見聞を広めている。
クラウドファンディングは10年前とかは考えてなかったけど、最近実際にダンスのカンパニーで必要性があり触れてからは、公共でも普通にありえると思う。

長塚さん(神奈川芸術劇場)
長塚さん、開催会場ホストと言うこともあり張り切って口火をきる。
半分くらい長塚さんが喋っていたかも。
KAATは神奈川からの財政で(県民会館、音楽堂含む)成り立っているので、いま以外、これから十年後その先も見据えて、みんなにここに劇場があるって知って貰いたい。
だから待っているのではなく、こちらから広い神奈川の町へ出向いて演劇を広めているし、来年度も出向く。(えっ、期待するよ)
もっと国に予算貰って小学生とかに授業の一環で演劇に触れてほしい。
文化庁など国の補助で(高騰する)観劇チケット料金を下げたい。

白井さん(世田谷パブリックシアター)
リモートから一歩ひいて見守る白井さん。
世田谷の育成プロジェクトは、毎年公募した劇団をオーディションし、選ばれたら稽古場、劇場を無料で提供し公演出来るネクストジェネレーション。
成河さんも昔、劇団で応募して落ちたそうで、白井さん、去年初めて審査員やって選ぶのが責任重大だったそうだ。
他にも小学校にこちらから出向いたり、一般の人が参加するワークショップも。
成河さんの、最近は国立劇場でも古典の衣装や楽器がボロボロで国の予算が足りなくてクラウドファンディング募って修理をした。それだと実際に目に見えやすいので理解されやすいが、演劇は中々難しい。
みなさんは公共のクラウドファンディングをどう思いますか?の質問でとよはしの桑原さんや小川さんの涙ぐましい努力を聞いていた白井さんは
「いやぁ、イライラしながら聞いてました。桑原さんたちの話し方ではなく、内容に可哀想で泣きそうになりました。国立なのにそんなに国はお金を出してないのか💢」
とリモートだけど一番熱い🔥白井さんでした。

成河さんがシアターコクーンの松尾スズキさんが演劇スクールを開くけどどう思いますか?と。
みなさん、企業などにも賛助していただき、予算があればイギリス、フランスみたいに独立した稽古場、研修所を造りたいと。
民間の演劇スクールも広い目で見たら、新国立劇場研修所と逆に、卒業生は公共演劇に出ることもあるだろうし、同じ公共性があるから良いことだと。

一時間半の予定を20分近くオーバーしてお開きとなりました。
次回は持ち回りで小川さんホストで新国立劇場、夏場の予定です。

新国立劇場も場所は中央だし、熱心な会員さんたくさんいるし、盛り上がることでしょう。

公共、民間。
どうしても違いはありますね。
良い面、悪い面。
観たい、興味がある演目をたまたま公共劇場でやっていただけるとチケット料金も補助金でお安く観られるので有難い。
逆にお安くとも、制作、演出家さんの好みバリバリのむっずかしい演目ばかり押し付けられても足が遠のく。

お客様と共にと言ってくださるのは嬉しいが。
やはりお客様の好みに敏感なのは民間。
桑原さんは昔、若手の頃、芸術監督くらいの立場を遠い存在と感じていたから自分はまわりにそう思われない存在になりたいと。