韓国ナショナル・シアターカンパニー「ボッコちゃん」 | サッチーのミーハーシナリオブログ

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芸劇の地下に着いたら、見慣れた顔。
あ!Eちゃんがこっちを見ていた。

Eちゃんはこっち、シアターウエスト。
悪い芝居。

わたしはこっち。シアターイースト。


韓国ナショナルシアターカンパニー
「ボッコちゃん」
星新一ショートショートセレクション
@東京芸術劇場シアターイースト
原作 星新一
演出 チョン・インチョル

出演
ユ・ビョンフン
アン・ビョンシク
キム・ミョンギ
イ・ボンリョン
クォン・イル
キム・ジョンミン
パク・ヒジョン

上演演目 
1ボッコちゃん(ボッコちゃん所収)
2知人たち(たくさんのタブー所収)
3おーいでてこーい(ボッコちゃん所収)
4鏡(ボッコちゃん所収)
5宇宙の男たち(宇宙のあいさつ所収)
6ひとつの装置(妖精配給会社所収)

韓国カンパニーが星新一をやるというのが気になった。
小さい頃は奇妙な世界が怖くて星新一の本はほぼ読まず、時々NHKさんでやるショートショートを怖がりながらチラ見していた。
いまや、イキウメさんのSFの世界観にどっぷり浸かっている。

韓国キャスト演出のお芝居は、日韓合同演目(僕に炎の戦車を、アジア温泉、ペールギュント)しか観てない。
今回は東京芸術劇場(野田秀樹芸術監督)と韓国ナショナルシアターカンパニーとの度々の交流で、招聘が実現。
演出のチョンインチョルさんは星新一が好きで、1000作品くらい読んだそう。
日本のカンパニーで、星新一作品を観たことがない(たぶん)から比べようがないけど。
(📙買いました)
わりと原作に忠実。
独白、モノローグそのままをマスターが喋る。
ハングル字幕が左右両わきに出るのだけど、見にくい。ハングルわかる人には目障りかもしれないが、真ん中に出してほしい。
前方の人はたぶん、字幕見れない。
ダークな大人のSF。
セクシーなボッコちゃんのブラックな展開。
星新一が書いた時代には、AIは想像の世界だったのが今は当たり前にマツコロイドや、徹子ロイドがいるもんね。
生身のギャバ嬢よりも、ツンデレ加減が絶妙で男を狂わせるボッコちゃん。
(一斉風靡したダッコちゃん人形は、ボッコちゃんからきてるらしい)

日本の星新一ファンが観たらどう思うのかな。
イキウメさん同様、男性客が多い。

「おーいでてこーい」は、完全に環境問題。
イキウメさんの「獣の柱」に通じる。
天に向かって唾を吐けば自分の顔に返ってくる。
でも当事者は気づかない。
見せ方が、万華鏡みたいに丸く並んで上からカメラで撮って、スクリーンに映して「穴」を表現。みんな身体能力が高い。

「鏡」は、かなりブラックで、人間の弱いもの苛め、醜さを炙り出してる。

「宇宙の男たち」は哀愁。

韓国公演では、星新一作品の人間の暗い未来を直視することに、観客はかなりばつの悪さを感じたようだ。
韓国映画は、それこそ、直視出来ないくらい残酷でグロいから、星新一の世界は全然余裕で受け止めるとおもいきや暗い未来には弱いのかな。

オムニバスの繋ぎの場面転換が、せっかくおしゃれな映像を映したりしているのだから、無頓着に黒子が出てきてセットチェンジするのか気になる。日本も少し前までそんな感じだったけど。
いま、役者さんみずから自然にフォーメーションでセットを変えたり、暗転で見事に変えたりする。
韓国は、わりとディテールに無頓着なとこがあるから、日本の舞台を観て見習ってほしい。
(韓流ファンの人は分かると思う) 

漠然とSFだし、イキウメ前川さん観るかなと思ったら、本当に今日初日、観に来てらっしゃった。


そして、私の隣には野田秀樹芸術監督が。
結構、楽しそうに笑って観てらっしゃった。
好きな演出家さん二人と同じ客席で観劇出来る幸せ。

パンフに、今後、日韓カンパニーで共同製作を考えていると書いてあったから。
もしや、(去年芸術劇場主催で前川さんと水木しげるコラボレーションやったし)SF繋がりで前川さんと韓国ナショナルシアターカンパニー、あるんじゃないか?
前川さんが、星新一作品やったら、笑いとシリアスの対比が目立つかも。

今回、予習なしで観たら。

席が最後列だったので、役者さんの顔まではっきり見えなかったら。
女性キャストでも一番、実力派に見えたのが。

ちょうど6年前の5月、成河さん出演のアジア温泉にアユムくん=成河さんと恋におち、悲恋でロミジュリみたいな最期をむかえるひばりちゃん役のイボンリョンちゃんだったよ。
上演中は、まったくきづかなかった。
だって、アジア温泉の時は役柄、成河さん演じるアユムくんと💏ちゅーしまくって初々しい少女だったボンリョンちゃんが、「知人たち」では主役で男性役を堂々と演じてベテランオーラが出ていたから。

数年前は、やはり日韓合同カンパニーで、みんな仲良しになって休演日は富士登山とかしたらしいけど。
また、芸術劇場でも共同製作で日本でも活躍してほしい。

6/2(日)まで。ぜひシアターイーストへ⬇️

当日券は各公演開演1時間前より、東京芸術劇場 シアターイースト【劇場受付】で販売いたします。
公演は5月30日(木)~6月2日(日)、東京芸術劇場 シアターイーストにて。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。