ブラザーズ・グリム(ネタバレ) | 無限回廊幻想記譚 旧館 -アニメ・映画感想-

ブラザーズ・グリム(ネタバレ)

 12人の少女を救うため、グリム兄弟が戦う!

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 映画の予告から、果たしてこの物語に期待出来るのか、という不安はありました。
 そして何よりグリム兄弟を主人公にする意味があるのか、と。


 いきなり少年が牛を魔法の豆と交換したという話から始まる。少年の妹がこの後どうなったかは、話の中で直ぐに判るので書いてしまうと、結局死んだようです。魔法の豆は天高く伸びる豆でも、万能薬でもなく、少年はただ騙されただけだったから。

 時は経過し、フランス占領下にあるドイツが舞台。
 物語はグリム兄弟がある街を訪れた事から始まる。
 町長から依頼を受けてやって来た2人は、数々の魔物を退治したという有名人だった。
 魔女に悩まされている町の為、戦う事になる2人は苦戦しながらも魔女を退治する、と見せかけて実は全て彼らが仕組んだ狂言だった。魔女も仲間が作った仕掛けに過ぎない。
 ま、戦いの途中から怪しさ爆発でしたが。村人は何故か戦いに加えさせなかったり「グリム兄弟らしく戦う」と言ってあっさり倒せてしまったりなぁ。
 ここでOPの少年がグリム兄弟の弟、ジェイコブ・グリムだった事が判明。しかしOPではウィルはいないよな。実は兄弟と言うのも嘘なのか、その辺は判らないです。たぶん本当の兄弟だと思うのだけど。
 ちなみに魔女(モドキ)との戦いはさして緊張感も驚きも感じない。普通に進んで終わる。
 しかし2人の兄弟は将軍ドゥラトンブに捕らえられ、ある村で9人もの少女が行方不明となっている事件の解決を強要される事となる。


 村人を説得した兄弟はアンジェリカと名乗る女性猟師に案内を頼み、行方不明者が出るという森を探索する。
 森の中で魔女となった女王が住んでいたと言う何処にも入り口の無い高い塔を見つける。
 そこでジェイコブは森が普通の森でない事を感じる。
 この間に、何者かがジェイコブの馬に細工を仕掛けていたのだが、誰も気付きやしない。

 森から一時帰還した彼らだが、その夜に例の馬が少女を攫って行く。
 これまでのインチキとは違うと感じるジェイコブ。
 再度森へと入った彼らは、そこで森に襲われる事となる。兵士達は次々と死んでいく。

 追い込まれたグリム兄弟はこの事件を仕組んでいる「何者かを捕らえる」と約束してみせるが、ウィルは逃げる気まんまん。ジェイコブはアンジェリカに惚れ、更に本物の魔法に出会えたという思いでやる気まんまん。
 ジェイコブは仲間と共に森の塔の調査を慣行。
 塔に登った彼らは、そこで12個の石棺が塔の回りにある事を知る。
 そして塔の中でジェイコブは今回の事件の真相が魔女の魔法である事をしるが、魔女となった女王と遭遇する。
 その間、地上ではウィルが狼男が少女を石棺へと運ぶ姿を目撃して救出するのだが、狼男に襲われてしまう。
 魔女によってピンチになるジェイコブをウィルが偶然にも救い、狼男に襲われるウィルをジェイコブが偶然救う。そして少女を救出するのだが、少女を攫った目的が女王が永遠の若さを手に入れる為だと知る。そしてその為に12人目の少女が必要なので、また月食となる今夜までに子供達を逃がそうとするのだが、そこにドゥラトンブが現れてグリム兄弟は森ともども処刑される事となる。しかし、この時に他の石棺の少女達を助けようとしないのか、というツッコミは無しでしょうか? そんな余裕が無かった……というほどの切羽詰った感じは受けなかったけどな。
 焼き払われる森の中で、アンジェリカに救われる彼らは、森の中で狼男と遭遇する。狼男の正体はアンジェリカの女王に魅入られた父親だった。て、バレバレです。驚きも何もあったものではない。つまり、彼女の2人の妹が真っ先に襲われたのは、犯人が彼女の父親だったからです。
 で、アンジェリカが12人目となる。少女じゃなくてもいいのかよ!! というツッコミはしてはいけないのかもしれない。
 力を取り戻した魔女は森の火を簡単に吹き消す。お約束です。その強風に混乱した兵士達が将軍の命令も聞かずに逃げ惑う。お約束です。
 彼女を救うために塔へと向かった二人の下に、怒りに狂ったドゥラトンブが現れる。それらを何とか退けたグリム兄弟は、塔へと乗り込むが、女王の魔法は完成へと近づき、その若さを取り戻していく。
 ウィルの犠牲を受けて助かるジェイコブは、鏡を割って女王にダメージを与える。更に最後の鏡も、女王に見限られて自分を取り戻したアンジェリカの父親が自らの命を捨てて砕け散らせる。しかしウィルの命は風前の灯。
 女王の魔法を解く為に、アンジェリカに真実の愛で目覚めのキスをするジェイコブ。それは成功して、アンジェリカは目覚める。
 ウィルに目覚めの気配を感じないジェイコブは焦るが、ただのお芝居。かくてハッピーエンドに。

 ラストはウィルがアンジェリカと良い感じに。ジェイコブにも微妙に望みを見せつつも、完全に彼は当て馬です。ま、ウィルがマッドだしな。
 この作品、まずグリム兄弟である必要がまるでないです。
 赤ずきんだの、ヘンゼルとグレーテルとか出てきますが、別に普通の子供でも良いし。たぶん、エンディングで女王を倒すのが鏡、そして目覚めのキスという事からグリム兄弟にして、後は付けたしたのではないかという気がする。
 映像はそれなりに良いです。
 コメディシーンはいまいち。会場が受けたのは最後のウィルのところだけ。後はむしろ白々しくて寒くなる。ま、これも読めてたので私には笑え無かったのですが。
 モニカ・ベルッチの女王は美しくて妖艶で良い感じ。ただもっと威厳ある演技を見せてくれた方が良かった……女王って感じでは無かったよな。魔女らしさは出てましたが。
 ストーリーは展開が読めてしまうので、盛り上がりに欠ける。
 それはもう良いよ、というような事が何度も繰り返されして、萎え。
 微妙なグロさと若干の蟲の気持ち悪さだけが強調されているような。
 ところで、魔法の斧は何故ジェイコブだけに作用したのか、謎。
 ウィルは何故蘇ったのか? 彼の傷とかはナイフで出来たものと、塔から落下したものであり、魔法とは関係無いはず。彼が助かるなら、父親も助かるはずですよ!!

 見てる途中であくびが出そうになり、途中退場したくなった。
 終盤はちょっと良かったが。
 映像が良くとも、ストーリーはカス。そんな感じ。
 グリム兄弟を題材にするなら、もっと物語を強調して欲しいです。

 何もかもが中途半端。結局、何をどうしたかったのか、さっぱりです。
 人によっては気にいっている人もいますが、大多数は下から中といった評価のようです。採りあえず、この作品がお気に入り、という人とは仲良くなれそうに無い。映画の趣味が違いすぎです。

 評価:3/10点 TVで十分。TVならチャンネル変えてたけどな