第2次世界大戦のダンケルクの戦い(ダイナモ作戦)を元にした映画です。
ダンケルクの戦いとその結果についてはほぼ史実ですが、
その中に起きていたことにフィクションを混ぜ、
知らない人でも楽しめる作品に仕上げたという感じ。

アメリカ・イギリス・フランス・オランダの合作なんですが
基本イギリス目線で作られていて、
全編通しての主人公というのはいない感じで、
この戦いに参加した様々な立場の人たちを、それぞれ描写しています。

主な登場人物はこんな感じ。
・撤退の現場(ダンケルク)にいたイギリス軍兵士
・撤退の指揮を執るイギリス人将校
・撤退を助ける為に戦地に向かったイギリス民間人
・ドイツ空軍と戦うイギリス空軍兵士

それぞれにおける戦いを語りすぎず、

省きすぎず描写しているので
見ている側に伝わりやすいと思います。

ただ、結構淡々と進むので
大きな感動ドラマを期待している人は、肩透かしを食らうかも。
そういう意味では4か国合作というところの味が

出ているんだろ思います。
アメリカだけで作ったら、よく言えば安定の、

悪く言えばベタな感動ドラマが
盛り込まれていたと思いますが
そのあたりが鳴りを潜め、
フランス映画の空気感
イギリス映画のシニカルさ
(オランダはよくわかりませんw)
が、うまく混ざった雰囲気の映画になっていると思います。
個人的には好きな雰囲気。

勿論、ノンフィクション映画ではないので
まったく演出がないわけではなく
物語後半ではイギリスの誇る戦闘機スピットファイアが獅子奮迅の活躍をしてくれたりも。

戦争のむごさを余すところなく描写しているので
北朝鮮や韓国、中国と関係がピリついている日本人も
一度見ていた方がいい映画かもしれません。
 

参考:ダンケルク