1月24日(水)に足立区立谷中中学校にて、

『視覚障がいについて』の福祉教育総合学習の授業が行われました。

 

講師は足立区総合ボランティアセンターの登録ボランティアでもある、

成川和孝さんにご協力いただき、『視覚障がいについて理解を深める』をテーマに講義していただきました。

その他『プチ視覚体験』や『質問コーナー』もあり、内容の濃い授業となりました。

 

 

 

『視覚障がいについて理解を深める』

視覚に障がいのある方は、目の代わりとして、耳(聴く)・鼻(匂う)・手(触る)・足の裏(歩く)で様々な情報をキャッチしています。

 

【今回のお話があった一例】

(1)耳(聴く):何回かお話すれば声で相手がわかる。音で容器に入れた液体の分量やお湯が沸騰したことがわかる。

(2)鼻(匂う):飲食店の匂いで場所を覚える(目印になる)。雨が降る前の空気の匂いがわかる。

(3)手(触る):形や手触りで小銭を見分けることができる。持った重さで分量を判断する。

(4)足の裏(歩く):段差や階段、車道や歩道の境など歩いて覚える。点字ブロックや線ブロックを足の裏の感覚で感じ取る。

 この他にも、毎日の生活の中で工夫されていることや気を付けていることなど、たくさんのお話をしてくださいました。

 

また、1月23日(火)の大雪の時のこともお話くださいました。

視覚に障がいのある方は、雪が積もると段差や点字ブロックも隠れてしまうので、自分がどこにいるかわからなくなってしまうことがあります。

成川さんも近くにいた方に声をかけて誘導してもらったそうです。

 

 

 

『プチ視覚体験』

耳からの情報だけを頼りに、目をつぶって声だけの説明で正しく実践出来るかを体験するため、『スマイルアップ あだち☆ちゅうりっぷ体操』の一部を生徒のみなさんと一緒に行いました。

成川さんは、「映像がない世界(目の見えない方)は、耳からの情報(言葉)が頼りになるので、詳しく説明することが大事になる。コミュニケーションや言葉の大切さを知って欲しかった。」と話されていました。

 

『質問タイム』

Q.一番困ることは何ですか?

A.横断歩道を渡る時、信号が見えないので青信号かどうか分からない。車が通らない道だと赤信号を青信号と勘違いして渡ろうとしたり、青信号なのに渡らずにまっていたりすることがある。そんな時は、一言「赤信号ですよ」や「青信号になりましたよ」と声をかけてくれるとありがたい。

 

Q.みんなにして欲しいことはありますか?

A.「何か困っていることはありませんか?」と声をかけて欲しい。

 

 

 

生徒の皆さんからの質問は尽きることなく、終了時間まで生徒からの質問に答えてくださいました。

 

最後にくじけそうになった時のメッセージをいただきました。

『成功の反対は何もしないこと』まずは失敗してもいいからやってみる!

『人と比べるのではなく昨日の自分と今日の自分を比べる』昨日より今日が少しでもよければいい。

 

短い時間でしたが、とても貴重なお話を伺うことができました。

 

福祉体験総合学習は、足立区の小中学校の児童・生徒に対し、社会福祉への理解を深めるとともに、地域福祉・ボランティア活動への参加を促進することを目的とした社会福祉に関する総合学習の機会です。

 

ご興味・ご関心のある方は、総合ボランティアセンターまでお問い合わせください。

電話3870-0061  FAX3870-5900

 

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