表題の件なのですが・・・・

結構マニアックで長文になってしまいます<m(__)m>

 

実は私の担当する外壁塗装の講座で ラジカル制御塗料 の仕組みを説明したところ受講者からの質問で・・・・

 

「ラジカル制御塗料はヒロドキシラジカルの発生を抑えることは分かりましたが、光触媒塗料はヒロドキシラジカルを発生させて汚れを落としますがこれはどういうことなんでしょうか?」

 

!(^^)! おぉ~~~! とても素晴らしい質問です!!

 

というわけでとても調べました!

 

塗装屋さんのウェブサイトなどにはありきたりの言葉しか書いていないのでまったく参考はならないので、化学界隈の資料を読み漁ってみましたら・・・・

 

ありましたヽ(^o^)丿

 

簡単に言うとこういうことです。

 

ラジカル制御塗料:

いわゆる白色の無機顔料である「酸化チタン」は紫外線に当たると 紫外線応答 という反応を起こしヒロドキシラジカルを酸化チタン内で発生させ、このヒロドキシラジカルは「有機物を時間をかけて分解・除去する」性質があるためアクリル○○樹脂系塗料に入った白色の無機顔料である「酸化チタン」が時間をかけてまわりの有機物である「樹脂」を分解除去することで塗膜が劣化していきます。

 

これを防ぐために酸化チタンに「バリア」をしてヒロドキシラジカルの発生を抑える。(バリアと言っていますが実際は 紫外線応答する酸化チタン(ルチル型)に半導体などの技術で主に使われる方法で原子の一部に 窒素 を配合させると、酸化チタン(ルチル型)は 紫外線応答 から 可視光応答 に代わるそうです。ちなみに可視光応答とは 蛍光灯などの光にのみ反応を起こしてヒロドキシラジカルを発生させるため、外壁に使うのであれば可視光が圧倒的に少ない環境のためその改良された可視光応答型の酸化チタン(ルチル型)は紫外線下ではヒロドキシラジカルを発生させないため塗料として長持ちしやすいという理屈らしいです。)

 

この白色顔料の詳しい名称は 酸化チタン(ルチル型)*自然界に存在する酸化チタン。

塗料では塗膜15μ以上の膜厚に使われることが多く、その膜厚の場合、隠蔽性のある白い色の塗膜になる。

 

つまりラジカル制御塗料は「悪人」のヒロドキシラジカルを制御できたというものです。

 

では光触媒塗料とは

 

酸化チタンから紫外線応答で発生するヒロドキシラジカルで表面にあとから付着してきた有機物の汚れを「分解・除去」するのです。

 

ただし 酸化チタン(ルチル型)という一般的な酸化チタンだと、

 

①有機物の汚れを落とすのに非常に時間がかかってしまいます・・

 

②酸化チタンの量を増やせば「白っぽい色しかできない・・・」

 

③そもそも樹脂に混ぜたら塗膜劣化するよね・・・

 

という問題を解決したのが  酸化チタン(アナターゼ型)

 

これは自然界にある 酸化チタン(ルチル型)を非常に小さくして、ヒロドキシラジカルの発生量を10倍加速させた酸化チタンだそうです。

 

これによって

①酸化チタン(アナターゼ型)は短時間で 有機物の汚れを「分解・除去」できる。

 

②酸化チタン(アナターゼ型)は5μ以下の非常に薄い塗膜を生成して酸化チタンの白色をできるだけ透明に近い塗膜生成にできることによってその下の塗膜層には濃淡両方の色を通常塗膜(15μ以上)にして光触媒塗料をクリアー同等で使うことができる。

 

③酸化チタン(アナターゼ型)にアパタイトという保護膜を付けることによって、近接する樹脂との接触をせずに塗膜生成ができる。 また薄膜のため「できるだけ無機素材で塗膜を生成できる」

 

ということで 酸化チタン(アナターゼ型)は表面にあとから付着してきた有機物の汚れを「分解・除去」するヒロドキシラジカルを発生させることのできる「英雄」 となったわけです!(^^)!

 

また光触媒塗料が「薄膜」なのは塗膜が厚いと上層の酸化チタンによって下層の酸化チタンに紫外線があたらないため、下層の酸化チタンが紫外線応答できないのを避けるため薄膜にしてできるだけ多くの酸化チタンが紫外線応答するようにしているためだそうです。

 

同じ ヒロドキシラジカル がその用途によって 「英雄」と「悪人」2つのになりえることにとても勉強させていただきましたことに感謝感激です(#^^#)

 

 

 

受注者(リフォーム会社)、発注者(お施主様)ともに正しい知識を持ていただくように今後も情報を発信していきます。

 

それでは素敵な1日を!(^^)!

 

 

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