久しぶりの投稿です!

 

今回は寒冷積雪地に多い「すが漏れ」について説明します。

 

これ屋根屋的にはちょっと「もやもや」するんですけど・・・・・

 

この雨漏り ”絶対屋根屋のせいじゃない” ですからね(-_-メ)

 

ではなぜ起きるか説明しましょう!

 

①通常寒冷積雪地の屋根は、天井断熱を「十分な厚さ」で「ジョイント部や端部をしっかり気密テープなどで気密処理をする」ことによって屋根下地と天井断熱の間の空間、いわゆる「小屋裏」が軒天から入った外気が棟換気から抜けていき小屋裏の温度と外気の温度差がそれほどでない状態を作ることによって、屋根上に積雪があっても「漏水上問題ない」状態にはじめてできるのです。

 

これは基本中の基本!(設計や断熱施工の範疇ですね!)

 

②では「すが漏れ」とはどういう状態で起きるのか??? これ起きてから設計の人とかが、あーでもないこーでもないってうやむやにするのですが・・・・

 

本当は原因ははっきりわかっています!(設計の人は本当に知らないのか??知らないふりしているのか???)

 

まず「天井断熱の厚みや性能が不十分の時」・「天井断熱のジョイント部や端部をしっかり気密テープなどで気密処理をしっかりしていない」と天井断熱の間の空間、いわゆる「小屋裏」に部屋内の空気が出てしまいますこれを「断熱欠損」って言いますよね!

 

そうすると室内直上の「小屋裏」の空気があったかくなります。この暖かい空気が屋根下地の「野地板やバラ板の隙間もしくは構造用合板でも勘合部の隙間が大きい場合」暖かい空気が下地防水紙越しに金属屋根材の裏面を温めてしまいます。

 

その上に積雪していると金属屋根材と接している雪が温められた金属屋根材で界面が溶けて水になって下に流れていきます。

 

ところが屋根の軒先側は軒の出と言って躯体建物からちょっと外側に出ているので、ここの金属屋根材は外気温(氷点下)の場合には同じく氷点下なので暖かい躯体側から流れてきた雪解け水は軒先で冷やされ氷になってしまうのです(>_<)

 

これが繰り返されていくと「軒先に大きな氷の堤防」ができてしまいます・・・・

 

氷は雪に比べて溶けるスピードが遅いのです((+_+))

 

この氷の堤防にさらに躯体側から雪解け水が流れ込んできてしまうと、図にあるように「屋根上に池」ができてしまうのです。

 

池ってすごくって、通常の雨水にはない「水圧」というものを持っており強い勢いで、屋根材の勘合部から屋根下地のほうへ水が回り、躯体側へはそのまま雨漏れ水として室内へいってしまい、軒天には「つらら」として出てきて春先に一気に溶けで軒天裏を水浸しにさせるのです。

 

これが 「すが漏れ」 のメカニズムです!(^^)!

 

雨漏れっているとすぐ屋根屋さんをわけもわからずにとりあえず呼ぶビルダーの人多いですけど・・・・

 

せめて寒冷積雪地で家売ってるんだったら 「すが漏れ」 の原因くらいは知っておきましょうよ(>_<)

 

もしくは無理やり屋根屋の施工不良のせいにしようとしても、どだい屋根屋では直せない話です・・・・・

 

原因は先程述べたように「天井断熱の厚みや性能が不十分の時」・「天井断熱のジョイント部や端部をしっかり気密テープなどで気密処理をしっかりしていない」ことが原因なので、設計ミス・断熱施工ミスもしくは施工管理ミスなのです!

 

これ普通の雨漏り直すのよりも相当根本的な話になってくるので、新築時に絶対に間違えないでほしいものですよね。

 

くれぐれも設計・施工管理のかたは上記事象をご理解の上で実務に当たってほしいと切に願うという意味を込めて投稿させていただきました。

 

 

受注者(リフォーム会社)、発注者(お施主様)ともに正しい知識を持ていただくように今後も情報を発信していきます。

 

それでは素敵な1日を!(^^)!

 

 

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