カメラロールの写真整理をしようとした時に、削除しないでずっと残っているものがあります。
これは、2014年11月に、オーガニックベース主催の奥津典子さんのマクロビオティック陰陽五行コースを受講するのに、
電車の乗り換え途中の駅構内で出会ったポスター。
この頃は、育児や灯りの制作でかなり疲労していた時だったのですが、
このポスターを見た瞬間、一瞬にして癒された記憶があります。
「そうだ奈良へ行こう!」
このポスターそのものが、
時間や距離を超えて大仏様の前にいるかのごとく、
当時の私のように日々追われて、
また駅中を行き来するたくさんの人達が、
癒されたんじゃないかなと思います。
37歳で奈良の今西家書院で個展をすることがキッカケで、それまであまり行く機会がなかった奈良が、とても近くに、そしてなんとなく懐かしいような、
当時はまだまだインバウンドの波も穏やかで、暮らしの中に旅する人が落ちついた感じで馴染んでいて、いにしえの建物と大きな自然が悠然と横たわって静かな感じで、私にとって癒しの場所になっていました。
その数年後、お水取りの時期に、東大寺すぐ側のギャラリーでも個展をさせていただくことがあったのですが、この期間にあかりを灯すことに、自分のもっているわずかなものを、ひかりを奉納させていただいているような、そんな純粋で謙虚な気持ちで過ごしたことを、
感謝の気持でいっぱいだったのを、今でもこのポスターを見ると懐かしく思い出されます…。