今は橋ができて、
車で渡れる伊王島だけど、
私達は船を選んだ。
長崎の大波止から20分
あまりで伊王島に着く。
そこは真夏のリゾート。
港にはかわいいCafe。
まずはそこで、一息。
もうですか？有里さん。
ハイ。その場所の空気を
感じていたいから。
ホットティーでいいの？
ううん、今日は
クリームソーダな気分。
この島にはHotelとスパの
総合施設が充実してる。
Cafeのお姉さんに
島のあれこれを聞いて、
Hotelのレストランで
Lunchを済ませた後、
Frontで自転車を借りた。
施設内は便利で
賑やかだけど、
一歩そのエリアから
外にでれば素朴な
島の風景が広がる。
お家の裏？から
直接船に乗るように
海へ続く石段。
懐かしい感じのスーパー、
伊王島郵便局とポスト。
魚屋のおじさんや、
八百屋のおばさんから
一時、島の話しを聞く。
昔、この島も炭坑の
島だったこと、
かつて炭坑のあった頃は
5000人あまりだった人口が
今は700人程度だとか。
太陽が照り付ける音が、
ジリジリと聞こえそうな程
静まりかえった夏の午後。
以前、こんな夏を
過ごしたことがあった
ような気がする。
むせ返るような草の匂い
少しうるさい蝉の声。
汗ばむおでこ。
暑い空気に揺れる道。