今日お伝えすることは、認知症の症状がある人が起こしてしまう「行動上の問題」だけでなく、子育てしているご両親、会社の人材育成等でも起きる「問題となる行動」「困った行動」に応用できるものです。

 

わたしたちは、人と違うことをやっているとか、困ったことをやっている人を見ると、頭の中で「問題のある人」 「困った人」と思います。

 

「問題だな」 「困ったな」と思ってしまうと、どうなるか?

 

その「問題をなくしたい」と思うのです。

「絶対なくしたい」「問題を減らしたい」「消したい」

 

「なくしたい」と思うことは自然なことです。

 

そうする「問題となる行動」 「困った行動」 「不適切な行動」「減らしたい」 「なくしたい」 「消したい」 となるのです。

 

「減らす」 「なくす」 「消したい」というかかわりをするとどうするか?

 

その「問題となる行動」 「困った行動」 「不適切な行動」に対して、「叱る」 「注意をする」 「指示をする」 「怒る」というかかわりを出ざるを得ないのです。

 

「叱る」 「注意をする」 「指示をする」 「怒る」をされた側は一時的に行動がおさまります

 

でも、これは「問題となる行動」 「困った行動」 「不適切な行動」が一瞬・一時的に抑制されたただけなのです。

 

決して「問題となる行動」「困った行動が消えた」わけではないのです。

 

潜在的には「問題となる行動」「困った行動」は存在しているのです。

 

では、どうなるか?

 

「問題となる行動」 「困った行動」 「不適切な行動」は、しばらくするとまた出現します。

 

行動を減らすために言えば言うほど相手が言うことを聞かなくなるメカニズムは 「叱る」 「注意をする」 「指示をする」 「怒る」などの

強い言葉に対して、言われた側の興奮傾向がどんどん強くなったり、言った相手に対して嫌悪・緊張が増長されて反発するためです。

 

もしくは、嫌悪・緊張を内に秘めて抑制し続けて数時間・数日・数か月後・数年後に「バーン」と爆発させるのです。

 

だから「問題を減らす」「なくす」「消す」という関わりは緊急的な対応のときだけにするべきなのです。

 

では、どうすればよいのか?

 

「よい行動」 「望ましい行動」 「適切な行動」出やすく(育てる)のです。

 

「よい行動」 「望ましい行動」 「適切な行動」が安定的に出るためには 「いいところ」 「いい行動」に焦点をあて、

「よい行動」 「望ましい行動」 「適切な行動」を増やしていく 「増やす」という関わりが大事なのです。

 

もし、「叱る」「注意をする」「指示をする」「怒る」をして危機回避・緊急対応をして一瞬、その問題を抑制させたら

次に行うのは必ず適切な行動・望ましい行動を増やす・学習させていく関わりなのです。

 

人間はできることが限られているので、「よい行動」 「望ましい行動」 「適切な行動」が増えて行けば相対的に「問題となる行動」 「困った行動」 「不適切な行動」が減っていきます。

 

そこで、まずはやることは「問題となる行動」 「困った行動」 「不適切な行動」の重要度の順番を付けて書きだしてみてください。

 

次に、「出来そうなこと」 「出来ること」 「上手くいくこと」 「あたり前に行っている」ことを問題・困った行動の2倍書き出してください。

 

「出来そうなこと」 「出来ること」 「上手くいくこと」 「あたり前に行っている」に焦点を当てて、注目してかかわりをもってください。

 

そして「出来ること」 「上手くいくこと」 「あたり前に行っている」に対して「ほめる・認める・感謝する」する。

 

「出来そうなこと」に対しては、事前に下準備をして最後のゴールだけやれば「できる」「成功」した経験ができるようにしてあげて

「ほめる・認める・感謝する」をします。

 

そうすると自然に「問題となる行動」 「困った行動」 「不適切な行動」は減っていきます。

 

「ほめる・認める・感謝する」 はとても大切で重要なのですが、言えばいいというものでもありません。

「ほめる・認める・感謝する」音声言語(言葉)です。
 
言葉も行動ですから効果的に使わないと、その機能(有効性)は低下してしまいます。
 
次回は、効果的な「ほめる・認める・感謝する」についてお伝えしたいと思います。
 
 

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