認知症の症状がある人は、視野が狭いです。
加えて注意(注意とは視覚・聴力からの刺激に対する反応)の向け方にも特徴があります。
通常、私たちは視界に入る様々な刺激を調整して、必要な刺激に対して反応するのですが、
認知症の症状がある人は、周囲の刺激を調整して必要な刺激に反応することが難しいようです。
室内環境が雑多だったり、集団の中にいると、視界に入るもの全て刺激(刺激過多)=反応(反応過多)で結果的にどこに注意を向けて良いのかわからず注意散漫(ボーッとしているなど)となります。
反面、何か行動を遂行するときは必要以上に集中していないと遂行できないので(それでも間違ったり、失敗はしてしまうのですが)、
何かに集中すると視野が狭くなり周囲の状況(刺激)が捉えられなくなるので、結果的に注意散漫(周囲が見えない)となります。
加えて、聴力も周囲の音(刺激)に対して必要な音を聞き取る反応(これをカクテルパーティー効果と呼びます。パーティー会場のような大勢の人がざわざわした環境下でも特定の人の話を聞きとる能力)があるのですが、
認知症の症状がある人は、周囲の音が全て入ってくる(刺激過多)=反応(反応過多)で、うるさく感じられ、そのせいで疲れやすくなります。
※声を掛けているのに反応しないのは加齢による聴力低下でけではなく、身の回りの音や人の話し声が非常にうるさい、視界に声を掛けた人の顔が入っていないので声掛けをされても反応できないのです。
よく、介護施設やデイサービスなどの介護スタッフやホームヘルパーさんが「〇〇さ~ん」と大声で叫ぶように名前を呼んだり、用件を伝えていることがあります。
でも、反応が悪いので何度も「〇〇さ~ん」と叫んでしまいます(これは介護スタッフさんの「〇〇さ~ん」という声掛け行動が意味のないもの=消去の原理がはたらいているため、〇〇さんの反応【なし】➡介護スタッフの「〇〇さ~ん」と大声で叫ぶ声掛け➡〇〇さんの反応【なし】 消去バーストで何度も繰り返しているのです)。
しかし、認知症の症状がある人にとっては、あの声掛けは何を言われているかわからず、ただ単に怒鳴られているようにしか聞こえないだけです。
声を掛けて反応が悪いからと言って「注意散漫」「反応悪い」「認知症が進行したから自分の名前もわからない」「言葉が理解できない」ではなく、伝えて側の行動がうまくないのです。
とはいっても、介護する方(家族介護者はもとより医療介護の専門職員)でも、知らない方が多いので、このブログを見て大声で叫んでいる人がいたらアドバイスしてください。
声掛けや話をするときは
①必ず一対一。
②出来る限り静かな環境。
③認知症の症状がある人の視界に必ず入る(あなたの顔が見える範囲)
④手や肩などをボディータッチ(※過敏反応を示す人もいるのでその人の特性を判断したうえで)して、注意散漫している状況から一瞬、特定の刺激を与えたうえで
⑤再度、視界にあなたの顔が入っているか目の動き(瞳孔)を確認して
⑤声を掛ける(聴力が悪い場合は聴き取りやすい耳側かせ、介護者の手を認知症の症状がある人の耳にあてて、声を掛けてください。そのとき大声は×)
ようにしてください。
声掛けの内容にもテクニックが必要です。
それは次回に。
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