「つまずく」行動とは本当はできる行動なのですが、行動を自発する弁別刺激への反応が鈍い、または反応していない状態です。
行動とは「刺激と反応の連鎖」によって形成されているため、一連の行動のなかで、一つの「つまずく」行動単位をそのままにしておくと次の行動単位の呼び水(刺激)が途絶えることになるので、次の行動の反応を自発できずバタバタとドミノ倒しのように「つまずく」行動が広がってしまいます。
「つまずく」行動に対して、声掛けや手を添えるなどの「さりげなく必要な行動」の反応を引き出すことで、その部分の行動を成功に導き「できた」と達成感を味わってもらえるように強化することで、行動を「できる」ようにしていく取り組みをすることで生活能力を保つことができます。
そこで「必要な行動」の反応を引き出すための手助けやヒントになる刺激を与えるために「プロンプト」をしましょう。
医療介護でいうところのケアですが、ケアは意味合いが広範囲のため、「ケアします」だと、どの様な介入になるのか具体的でないため一貫性に欠けます。
■言語プロンプト
言葉かけによって「必要な行動」が引き出せるよう手助けすることです。注意することは映像化出来ない言葉は使わないようにします。 ◎「あれ」「これ」「それ」といった指示代名詞 ◎「しっかり」「きちんと」「ちゃんと」「ゆっくり」「さっさと」「ちょっと」などの副詞 ◎「優しく」「きれいに」「正しく」「ひどい」「まじめに」「無駄だ」「急に」「自由に」「丁寧に」など如何様にも意味のとれる形容詞、形容動詞 曖昧な言語プロントだと、「なにをどうすればよいのか」わかりません。
「こんなときはどうするの?」「次は何をするの?」と質問詞も同様です。
必要な行動が行えるよう「〇〇をしてください」と〇〇の部分を平叙文(物事をありのまま)に具体的な行動を言葉にしてください。
■身振りプロンプト
指さしやジェスチャーによって「必要な行動」が引き出せるよう手助けすることです。
■モデルプロンプト
動作模倣と呼ばれ、介護者が実際に動作を示すことで「必要な行動」が引き出せるよう手助けすることです。
■身体プロンプト
直接、手を添えて正しい動きをするよう体を添えて誘導してあげて,「必要な行動」が引き出せるよう手助けすることです。
■位置プロンプト
その動作に必要な物を置いて視覚的に目立たせて、「必要な行動」が引き出せるよう手助けすることです。
■視覚的プロンプト
写真、イラストなどを用いて「必要な行動」が引き出せるよう手助けすることです。
■プロンプトは「時間遅延法」で行う
身辺行動や生活行動や言語行動など一連の行動をするなかで「つまずく行動」のところで5秒~10秒程度、あえてプロンプトを行わないで、認知症の症状を抱える人が「必要な行動」を自発的に行うのを待ちましょう。
待っている間に自発的な行動が起きない(無反応)や、間違った行動をしても、決して「違うよ」など注意や責めたりしないで、プロンプトを与えて確実に必要な行動をさせてから肯定的注目をして強化するようにしましょう。