もう『大げさな話、事実と違う話、言い間違い、勘違い発言に反応しないぞ』

認知症と診断れた人の「大げさな話、事実と違う話、言い間違い、勘違い発言や日常の用事や家事、身の回りの行為の些細な失敗(以下、「誤認行動」」あなたの指示通りに動いてくれない」に対して、あなたが叱責行動をすることで、お互いに相手の行動に嫌悪感・不快感を抱き、それを何とかしようと躍起になり悪循環に陥っているわけですから、この悪循環を断ち切る行動をしなくてはいけません。

 

 

ある種の感覚(不安、恐怖、嫌悪など)を強く引き起こす刺激に曝され続けると、その刺激に「馴れてくる」ため、刺激を提示されても条件反射の「行動を生起しなくなる」ことができます。

これをレスポンデント消去技法といいます。

そこで、「嫌悪刺激に馴れる」ためのレスポンデント消去技法のなかから、

今回は系統的脱感作呼ばれる技法を紹介します。

 

あなたが、認知症と診断された人の誤認行動に対して叱責行動が生じるのは、嫌悪刺激=誤認行動条件付けされたことによる反射反応であるため、

嫌悪刺激に対して繰り返し曝す(暴露)して、叱責行動相反する反応(拮抗反応)を同時に起こすことに馴れさせることで、嫌悪刺激=叱責行動という条件付け

は消去されます。

そのため、認知症と診断された人が誤認行動の嫌悪刺激に対して、叱責行動ではなく、新しく条件付けとして再学習した相反する反応(拮抗反応)が反射されるという技法です。

 

嫌悪感が十分に下がるか、少しは下がったと自覚できるまで継続する必要があります。そうでなければ「やってみたけど、やはり嫌悪するだけだった」という体験が繰り返されるだけになります。

 

①まずは、嫌悪階層表を作ります。

系統的脱感作法を行うにあたり、嫌悪刺激に対する過敏性を徐々に減らしていくために、あなたが嫌悪感を抱く「誤認行動」たくさん思い浮かべ、嫌悪を感じる事項に対して、最も嫌悪が強いことからあまり嫌悪を感じないことまでの表をつくります。

例え、物盗られの犯人にされる(嫌悪100)、勘違いは当人なのに自分が責められる(嫌悪80)、自分でやると言ったのに「そんなことは言っていない」と言われる(嫌悪60)、普段できていないのに他人には「できる」と事実と違うことを言う(嫌悪40)、約束事や曜日を間違える(嫌悪20)

腹式呼吸(鼻から4秒お腹を膨らませるように息を吸って、口から6秒息を吐き切る)をしながらリラックスした状態にします。

③嫌悪階層表で一番点数が低い「誤認行動」の場面をイメージしてください。

嫌悪を感じたらそうだね」「「そうなの」「そうなんだ」と声をだして腹式呼吸を嫌悪感が消えるまで行います。

これを繰り返し行い、イメージしても嫌悪感を感じない、もしくは「大丈夫」と思えたら、階総表を一段挙げて、同じように取り組みます。

 

もしイメージが苦手という方は、次のような方法もあります。

①スマホやビデを利用して誤認行動場面を録画して、繰り返し視聴し嫌悪刺激の度に「そうだね」「「そうなの」「そうなんだ」と声をだしてから腹式呼吸をしてください。

②あなたの声、もしくは家族か知人の声で誤認行動声録音したのを聞き続け嫌悪刺激の度に「そうだね」「「そうなの」「そうなんだ」と声をだしてから腹式呼吸を嫌悪感が消えるまで行う。

③家族か知人に協力してもらい誤認行動を疑似しててもらうのもよいでしょう。注意点として、ふざけたり恥ずかしがって行わないようにるすこと。

あなたが日常的に認知症と診断された人と関わりがある場合は、実践形式となります。実践ゆえにどの場面で嫌悪刺激が発生するか読めないためはじめのうちはうまく対応できませんが、意識して取り組むことで徐々にコツがつかめてきます。くれぐれもわざと強い口調や態度、怒鳴ったりして、認知症と診断された人から誤認行動嫌悪刺激を引き出すようなやり方はしないようにしてください。

 

系統的脱感作法は、いくつかの課題に対してイメージで実践することができます。イメージ脱感作とも言いますが、嫌悪を感じる場面を思い出してリラックス法を実践することで、嫌悪に直面した時のコントロール感覚を養います。

系統的脱感作法のデメリットは、その効果が得られるまでに時間がかかるということです。即効性を期待できるものではないので、叱責行動を取ってきた時間が長ければ長いほど嫌悪に対する免疫が不十分であることは明白であり、長期的な視点での訓練をしなければいけません。

 

相手の話はしっかり訊く、会話の端々に誤認行動が出てきますが、いちいち反応しない行動を身につけるのです。結果的には相手は自分の話を聴いてもらえている。自分の主張を受け止めてくれているという感覚につながるので、感情をざわつかせ無用な言い争いは防げるのです。