金曜日に認知症セミナーの講師をしてきました。

講師をして毎度考えさせられる質問がある。
「認知症の人(夫·妻·父·母)とのかかわり方のスキルを教えて下さい」である。

初対面の私より、当たり前であるが、質問される方自身の家族として何十年と築き上げた関係·関わりがあるのに···何故その様な質問や問題視に至ってしまうのだろうか。

認知症と診断を受けるまでは「ふつうの人(夫·妻·父·母)」が、診断を受けたとたんに「認知症の人」になり特異な人として扱いだしてしまうためである。

家族にその点を聞き出すとほぼ全ての家族が、「お医者さんや介護サービスの人や認知症の書籍、テレビで言っているじゃないですか」と。
自分と「認知症の人」は別者という意識·認識。

「ふつうの人」が脳細胞の病変を抱えた状態なのに、医療·介護·メディアも「認知症の人」と扱い「中核症状·行動心理症状の原因は認知症だから」として、「認知症=怖さ」や「行動=特異」になってしまうと教えたり演出をしている為である。

セミナーでは意識認識·視点を変えるために、私たちの行動(言動や感情)に照らし合わせて説明をします。

新しい仕事場で先輩から業務について指摘を受けた時に「説明受けてません。初めて聞きました」と言ったことはありませんか?

大事なものをしまい忘れて「ないない」と騒ぎ、家族に「どこにやったか知らない」と聞きつつ「しまい込んだのは家族に違いない」と思うことはないですか?と。

気になることがあると、他のことに意識が向かない。例え他のことをしていても気になることが頭の中を支配していること。

イライラして怒鳴ったり、手が出たり、懐事情が厳しいのに見栄を張っておごったり、例えたら枚挙にいとまながないですよねと。

私たちにとっては「当たり前の行動」で、理由があっての行動なのに、認知症と診断された人がとる「異常と呼ばれる行動=異常視」してレッテルを貼り、疑問を持つことなく認知症ケアは難しいこと思い込んでいることを気づいて貰えるように説明しています。

また、介護者側の対応の至らなさを棚にあげ、相手を「問題行動する人=特異な人」していることにも気づいてらう為の説明もします。

その上で意識·認識·視点を変えるための取り組み方法を指導させてもらいます。

ここから介入しないと、どんなに知識や困った行動の対応方法を教わっても、何も変わらないからです。

ご家族の中には最初「バカバカしい」と私の提案を失笑される方もいますが、半信半疑でも行動することで私の説明した意味がわかるはずだと伝えています。

この視点を変えるだけでも、「今までの苦悩が緩和された」「(夫·妻·父·母)が変わったのではなく、私達が(夫·妻·父·母)」を見失っていた」「私達が心を乱していたんだということを気づかされた」と実践を通して理解して頂いています。