最後に、電通のサイバーコミュニケーションズ(以下CCI)の

完全子会社化の目的を整理すると、その目的として

以下の点を挙げている。

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CCIが長きにわたって蓄積したインターネット広告に関する知見、

プランニング能力、先端的アドテクノロジー及びデジタル事業開発力は

今後の電通グループ全体の成長を目指すにあたって欠くことのできない

重要な資源であり、これらを電通が提供する総合的な

コミュニケーション・サービスと有機的に組み合わせることで、

メディアとクライアントの双方の課題解決に向け、より

効果的かつ創造的なソリューションの提案とデジタル領域での

新収益獲得に向けた事業推進体制を整えることができると

考えております。(中略)電通グループのデジタル事業領域における

体制再編を円滑かつ迅速に実行するためにも、CCIの完全子会社化が

必要であると考え、本公開買付けの実施を決定するに至りました」

.

とのこと。

長くてわかりにくいが、

アドテクノロジーやプランニング能力を

既存事業と今後、掛け合わせていくために

体制変更もありうるので

その体制変更を行いやすくするため

完全子会社化してやったぜといったところか。

.

M&Aの見地からいえば、

成長力のある会社を完全子会社として取り込むことで、

会社の企業価値を上げるという考え方でもあるのだろう。

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ところで。

日本の広告代理店のセリフにも

最近ちょくちょくみられるようになってきた

「アドテクノロジー」という言葉。

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ニューロマーケティングやフューチャリスト

なんて言葉とともに、今後のこの言葉の

動きを注視していきたい。




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