Napsterは、日本でも月1280円からの定額制で

ダウンロードサービスを行っている。

ただ、i Tunes Music Storeが全盛の時代、そして日本の場合、

特に独特の着メロ文化があり、なかなか普及していない。

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1280円も払ってまでは音楽はいらないということか?

それともi Tunes Music Storei Podのブランドは、すでに確固たるもので

その牙城は崩せないのか?

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このNapsterの音楽定額配信制の次の進化として

考えられるのが、広告スポンサーをつけて

無料の音楽聞き放題状態をつくることであり、

これも既にアメリカでは一部やっているそうだが、

音質が悪いとの不満が多いようだ。

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では、日本で、広告スポンサーがついて

音楽定額配信制ができたら普及するのだろうか?

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ちなみにmixiでは日産がスポンサーについて

PC上のラジオ的形で音楽をきけるようにはなっているが

ポータブルプレイヤーや携帯で聴ける状態にしないと

意味がないのだろう。

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で、話は大きく飛躍するが、

おそらく、テレビの進化の方向性としても

テレビというハードではなく、

Napsterのプレイヤーソフトみたいなものを、

各自の携帯やパソコンにダウンロードして、

そこには広告スポンサーもついていて、

各自が観たいドラマやバラエティのコンテンツを

好きなときにダウンロードしてみるような、

そんな世界になるのではなかろうかと思う。

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そうなった時に強いのはどこだろう?

コンテンツを作る能力に長けているテレビ局だろうか?

いやしかしテレビ局は、コンテンツ制作収入だけで、

あの巨大な体を支えることができるだろうか?

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Appleはここ数年、テレビCMを必死に打って、

iPhoneiPodといったネットワーク機器を急激に普及させ、

そのブランド信者を増やしているが、

これが、かつてのテレビ受像機のように、

当然のものとして生活に存在するようになったら、世の中どうだろう?

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今、有料であるiTunes Music Storeのコンテンツは音楽から映像へと、

確実にモデルチェンジしていっている。

Napsterあたりが、スポンサー型コンテンツ無料配信ビジネスモデルを

完成させたあと、最後にiTunesあたりが、

スポンサー型コンテンツ無料配信に踏み切ると、

テレビや広告の在り方も激変するおそれがあるのではないか。



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